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地域の未来に必要な整備を/新幹線開業効果の波及へ各種事業/新任副局長リレーインタビュー【4】 <函館建管> 倉持 賢氏

2017/09/07付 連載・特集
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倉持 賢氏

くらもち・さとし 昭和62年3月北大院修。平成24年建設部都市環境課主幹、25年函館建管事業室長、26年建設部都市計画課長。
 昭和37年4月29日生まれ、55歳。札幌市出身。
 何事も我慢強く粘り強くが信条。「仕事は一人でできるものではない。職員同士の輪を大事にしていきたい」と風通しの良い職場づくりを心がける。プレミアリーグなど海外サッカーをテレビ観戦するのが趣味。

―新任の抱負について

 昨年3月、待望の北海道新幹線が開業し、道南地域は東北や北関東地方などとの新たな経済・文化交流圏をつくり出す北海道の玄関口として、ますます重要な役割を担っている。新幹線開業により増加した交流人口を維持・拡大していくとともに、雇用や産業の発展に結び付け、新幹線効果を道南全体に波及させるべく社会資本の整備を推進し、活力ある地域づくりに貢献していきたい。

―管内の印象について

 3年ぶりの函館勤務。北海道新幹線開業により、道南には道内外から多くの方々が訪れ、観光関連施設や各地で行われるイベントは大きな賑わいをみせている。また、太平洋と日本海、津軽海峡に囲まれた道南は、豊かな農林水産物に恵まれ、古い歴史や文化を有している。こうした特色を生かした地域づくりを進めていくため、人・モノの交流を拡大し、災害など緊急時に人流・物流を確保する総合的な交通ネットワークの充実を図るとともに、洪水や土砂災害などに備えた安全性の高い減災・防災施設の整備を進めていきたい。

―本年度の主要事業について

 函館建管では、国の高規格道路整備の動きと連動して、街路事業により、函館市内の日吉ICに接続する3・3・22放射4号線や3・6・82臨空工業団地通、函館空港ICに接続する3・3・77空港通、市内の渋滞緩和を図る3・4・47文教通などの工事を進める。
 道路事業では、木古内駅と桧山方面を結ぶ2次交通アクセスルートとして、新幹線の開業効果を渡島・桧山に行き渡らせる役割も担っている江差木古内線の線形改良・法面対策等を進めるとともに、老朽化が著しく大型車両のすれ違いに支障を来たしている八雲今金線の今金橋の架換や管内の橋梁補修を行うなど、安全で快適な交通の確保に努める。
 河川事業では、湯の川や厚沢部川、太櫓川において堤防、護岸等の河川施設の整備を進める。
 砂防事業では、駒ヶ岳において火山砂防事業による泥流対策を進めるほか、通常砂防では、蒜沢川や外記川などで渓流保全による整備を進めるとともに、団地の沢川などで新たに事業着手する。
 急傾斜地崩壊対策事業では、崖崩れ防止を目的として、厚沢部本町1などにおいて新たに事業着手するとともに、函館山背泊の事業完了を目指す。
 建設海岸事業では、高潮対策として、度杭崎海岸において護岸工などの整備を進める。石倉海岸、山越海岸においては、海岸護岸を更新する老朽化対策緊急事業を推進する。

―道南地域の特性を生かしたまちづくりへの支援について

 道南地域における平成27年の国勢調査人口は5年前と比べて、渡島管内では5%、桧山管内では10%も急激に減少し、地域経済や暮らしなど様々な分野への影響が懸念され、これらを克服し、地方を創生する取組が求められている。
 職員一丸となって地域の活性化に取り組んでいくことが、各自治体の特性を生かしたまちづくりの支援につながり、地域の未来に必要な社会資本の整備を進めていくことが我々の役割と考える。

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