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食、観光の発展へ全力/各種事業で強靭な国土形成/新任開建部長リレーインタビュー③<網走>渡邊 政義氏

2018/10/04付 連載・特集
渡邊 政義氏画像
渡邊 政義氏
わたなべ・まさよし
※「邊」は一点しんにょうの異字体
 平成元年北大院修。24年札幌開建次長、27年東北地方整備局秋田河川国道事務所長、29年開発局都市住宅課長を経て、30年7月現職。
 昭和39年10月2日生まれ、53歳。留萌市出身。

―管内の印象と新任の抱負について

 第8期北海道総合開発計画のキャッチフレーズ「世界の北海道」を目指す上で、「食」・「観光」の資源が豊富にあるオホーツク管内は、他地域の見本となる重要な地域と認識している。戦略的産業としての育成が求められ、一次産業を下支えするためにも、生産者など地域の声を聞きながらオホーツク地域発展に向けた各種事業を推進していきたいと考えている。
 また、地域住民の安心・安全の確保を図るため、防災・減災対策やインフラ老朽化対策等による国土強靭化に向けた取組を推進していく。

―本年度の主要事業について

 「食」と「観光」の生産空間を守り、発展させるため、道路、治水、港湾・漁港、農業農村整備を各種進めていく。
 道路では、旭川紋別道遠軽瀬戸瀬IC~遠軽IC間の早期開通や地域高規格道路の整備を推進するほか、ミッシングエリアとなっている女満別空港までの端野~北見間の事業化に向けた取組を、関係自治体などと一丸となり進めていく。また、開建が所管する管内約900kmの国道においては、維持除雪を含めた管理を徹底し、社会サービスが途絶えないよう努める。
 治水においては、近年頻発している洪水災害に備え、所管する1級水系4河川において、流下能力が不足する個所の河道掘削や堤防の天端舗装を進め、治水安全度の向上を図り、安全で安心な生活基盤の形成に努める。
 漁港・港湾整備では、重要港湾である網走港・紋別港において、荷揚げの効率・安全性を高めるため、防波堤整備による港内静穏度の向上を図るほか、水産物の衛生管理など、食の安全性を高めるため屋根付き岸壁等の整備を推進する。サロマ湖漁港等では、管内を代表する「ホタテ」漁を支えるため、湖口の浚渫等を進めるなど、本地域の食料供給力の強化を図る。
 農業農村整備では、管内は畑作・酪農を主体に大規模土地利用型農業や水田、野菜など多様な農業が展開されている。雨量が少ない地域では、水の安定供給を図るためのかんがい事業を進めると同時に、大雨・豪雨から農作物を守るための排水改良を実施していく。酪農が盛んな自治体では、競争力向上を図るための大区画化など、生産基盤整備を進める。

―建設業界への要望・期待など

 建設業界は、地域の安心・安全を守るための防災・減災対策やインフラメンテナンスのほか、地域の広域的発展に向けた社会資本整備の一翼を担う、地域にとってなくてはならない大事な存在と認識している。
 業界では、担い手となる技術者の確保・育成が大きな課題として残っているが、地元発注者の長として、週休2日制工事の推進など、労働環境改善による業界のイメージアップに努めるなど、連携を図っていきたい。

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