歩掛の優先取組実施へ／道、建設団体等対象 回答２５日まで／工事積算でアンケート － 農水省

　農林水産省は、より良い工事積算に向けたアンケート調査を実施している。２０２０年度に実施した農業農村整備工事の採算に関する調査結果などを受け、積算歩掛で未対応等の項目のうち、優先順位を付けた取組を行うため、「特に重要と考えられるもの」「早期対応が望まれるもの」に関して課題３点の記入を求める。都道府県および関係建設業団体等が対象。回答期限は２５日となっている。

　農水省は、品確法に基づき建設業等の担い手確保と健全な発展に必要な適正利潤を確保するため、施工実態を的確に反映した予定価格の設定が求められることから、２０２０年度から農業農村整備工事の採算に関するアンケート調査を実施している。
　アンケートでは、歩掛や一般管理費等の実態に関する関係団体からの意見を聴取。意見を踏まえ、２１年度からは、自社保有の少ないブルドーザを損料からリース費用の計上へ変更したことや、トレンチャを手配できない現場が多いことから、トレンチャとバックホーのいずれか適正な方を選定できるよう基準書の歩掛を見直した。
　さらに、国交省の類似工種の諸経費率を共同調査化して統一するとともに、１日未満で完了する作業の積算基準を制定。実際の経費を設計変更するように通知文書を発出した。
　農水省は、アンケート調査結果などを受け、積算歩掛で未対応等の項目のうち、優先順位を付けた取組を進めようと、より良い工事積算に向けたアンケート調査を実施。都道府県と関係建設業団体等を対象としている。
　アンケートでは、工事積算等における課題のうち、「特に重要と考えられるもの」「早期の対応が望まれるもの」に関する課題として３点と、その内容の記入を求める。記入例をみると、ため池工の諸経費を課題に挙げ、「ため池工については、今後、豪雨対策・耐震対策のため、工事が増えていく見込みであることから、手引きの作成、適切な諸経費の設定を求める」ことなどを記している。
　アンケートの回答期限は２５日。