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早急に抜本的対策を/当初の海側仮道案は安全性で難/229号館浦斜面対策検討会 - 函館開建

2021/08/04付 DOTSU-NET NEWS
 函館開建は3日、TKP札幌駅ビジネスセンター赤れんが前で第2回229号乙部町館浦地区斜面対策技術検討会を開催した。当初検討していた土堤を設け海側旧道スペースを活用し仮道を整備するとした応急対策は、安全性の確保とコスト面で難しいと評価。委員からの評価を踏まえ、函館開建の高橋丞二部長は、安全に通行できる抜本的な対策を早急に検討する方針を示した。さらに、迂回路である道道と町道についても長期間使用することが見込まれることから、「円滑な交通に向け道路管理者と早急に協議していきたい」とした。

 第1回会合では、応急対策として、土堤を設け、海側旧道スペースを活用し、仮道を確保することを検討していることを説明した。
 第2回会合では、現況斜面評価および応急対策工について協議。現況斜面評価では、被災個所周辺でオーバーハング状態による不安定部8ヵ所を抽出。推定災害要因規模の大きい個所の追加調査を実施した。結果、岩盤崩壊の発生が懸念され、亀裂解析により今回の岩盤崩壊と同程度となる5000立方メートルの崩壊規模となると推定した。
 応急対策については、落石単体衝突に際し、最大落石の回転を考慮した土堤の補足性能、岩盤崩壊(落石群)を考慮した土堤の耐荷力・補足性能を調査。FEMによる土堤性能照査、DEM岩盤崩壊シミュレーションによる土堤性能照査を実施したところ、土堤を乗り越え、現道に逸出するケースを確認した。
 検討会の座長を務める蟹江俊仁北海道大学大学院工学研究院教授は、応急対策に言及し、「安全性に疑問が残るとともに、それをカバーすると土堤が大規模となり、仮道も海側に大きく張り出す必要がありコストがかかる。崩落の可能性がある応急対策作業の安全確保も難しい」と指摘。安全性とコストの面から当初検討していた応急対策は、現実的ではないとの評価を示した。
 委員からの評価を受け、高橋部長は、安全に通行できる抜本的な対策を早急に検討していく方針を表明。現在活用している道道と町道の迂回路についても、長期間使用することが見込まれることから、円滑な通行に向けて道路管理者である道や町と早急に協議を進めていく考えを示した。

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