配点の見直しを検討／特定区分への集中に対応／開発局 総合評価落札方式の工事成績

　開発局は、所管発注工事における総合評価落札方式で、企業の工事成績評価に関する配点について見直しを含めた検討に入る。「７６点以上８０点未満」の区分に約９割の企業が集中し差が付かない現状に対し、各地方建協から評価方法に関する意見を聴く方針。意見を踏まえ、評価方法の詳細を詰めていく。８日から順次開催する２０２１年度秋の地方建協との意見交換会で示す。

　開発局の総合評価落札方式における企業の工事成績評価は、直近過去２ヵ年の平均点を採用。例えば施工能力評価Ⅰ型の場合、「８０点以上」で満点の６点、「７６点以上８０点未満」で４.５点、「７２点以上７６点未満」で３点、「６８点以上７２点未満」で１.５点などとしている。
　評価区分は、４点刻みとなっており、８０点台と７９点台の評価点では、工事成績優秀企業の０.５点を加味すると、２点という大きな差が発生。２ヵ年の工事成績は、各社の企業努力により、２０１１・１２年度の７５.９点から、１９・２０年度は７８.５点と２.６点上昇し、「８０点以上」で評価される企業数も増加している。
　１９・２０年度の平均点の分布を総合評価落札方式の評価基準に当てはめると、全体の８９％、６７２社が「７６点以上８０点未満」に該当。差が生じていない状況となっている。
　一方で、１点刻みでみると、「７９点以上８０点未満」は３８％、２５６社、「７８点以上７９点未満」は４２％、２８０社、「７７点以上７８点未満」１７％、１１７社などとなっている。
　来週から開催する秋の意見交換会では、これらの状況を踏まえ、意見を募る方針。工事成績の評価基準細分化などを視野に入れながら、慎重に検討を進めていく方針としている。