将来見据え研究会設置／４週８休再編、工期指定の試行も／開発局 港湾・漁港・空港の働き方で

　開発局は、将来の北海道を支える港湾・漁港・空港建設業の体制を考える研究会の設置を検討している。４週８休Ⅰ型、同Ⅱ型を４週８休型に再編し、陸上工事と海上工事の休日確保状況を個別に評価する方策や、４週以内に８日以内の休日取得が困難な場合に工期延伸を行わず施工方法の変更による工期短縮、技術者・技能労働者の交替制導入を行う工期指定の試行などを協議。供用係数の分析結果に基づき、荒天リスク精算型の適用なども検討する。１２月上旬にも設置する見通し。
　建設業において時間外上限規制の適用が２０２４年度に迫る中、港湾・漁港・空港部門も週休２日のさらなる確保が求められることから、持続可能な環境整備に向け、将来の北海道を支える港湾・漁港・空港建設業の体制を考える研究会を設置する方向で検討。開発局を事務局に、港湾、漁港などの関係業界団体を構成とする方向で作業を進めている。
　開発局における港湾・漁港部門発注工事の週休２日は、現在、すべて発注者指定型で試行。４週４休と対象期間内に４週４休に相当する現場閉所日を設定し、トータルで４週８休を確保する４週８休Ⅰ型、起算日を定めた上で４週間を区切り、各期間で８日分の現場閉所を行う４週８休Ⅱ型を中心に運用している。
　一方で、４週８休Ⅰ型と比較して、同Ⅱ型の週休２日の達成率が低いことが判明。Ⅱ型の場合、陸上工事と海上工事を同時に現場閉所した場合に休日とカウントしていたことがハードルとなっていたことから、Ⅰ型とⅡ型を再編し、４週８休型とし、陸上工事と海上工事を別々に現場閉所してもそれぞれ休日とカウントする方向で協議を進める見通し。
　４週以内に８日以内の休日取得が困難な場合に工期延伸を行わず施工方法の変更による工期短縮、技術者・技能労働者の交替制導入を行う工期指定の試行についても提案する見通し。海象条件が悪化する１１月以降に工事を実施しないことなども視野に入れる。
　供用係数の分析結果に応じて特に日本海側を対象に荒天リスク精算型の適用なども提案する。
　ＩＣＴ活用についても議論。２２年度から新たにＩＣＴ海上地盤改良工にも対象を拡大する方針。簡易型ＩＣＴについても実態を踏まえた取扱いとする方向性を協議する。