４週８休再編など協議／陸上・海上作業を個別評価／港湾等建設業体制研究会が初会合

　将来の北海道を支える港湾・漁港・空港建設業の体制を考える研究会（藤田幸洋会長）は３日、ホテルポールスター札幌で初会合を行った。２０２２年度の週休２日試行工事では４週８休Ⅰ型とⅡ型を再編し、陸上・海上作業の休日確保状況を個別に評価する方策などについて協議。実態の供用係数が大きくなる可能性のある工事で荒天リスク精算型を活用する方針や、ＩＣＴ活用の対象拡大などについても確認し、働き方改革をはじめとする課題解決に向けた対応の共有を図った。
　研究会は、官民の垣根を越えて、働き方改革、担い手の確保・育成、生産性向上などを目的に設置。北海道港湾空港建設協会（藤田幸洋会長）、北海道建設業協会港湾・漁港部会（白崎義章部会長）など７団体と開発局で構成している。
　研究会発足に際し、会長に藤田氏を任命。藤田会長は「建設業界は働き方改革や担い手不足、生産性向上への対応という多くの難題を抱えている」とし、「地域の整備を着実に進める体制がどうあるべきか、具体的な対応などについて共有し、意見交換していきたい」と意気込んだ。
　会合では、２２年度の試行工事では４週８休Ⅰ型と同2型を再編。陸上・海上作業の別閉所を認め、各作業での休日確保状況を評価する「４週８休」として実施する見通し。
　供用係数の分析結果に基づく試行工事の実施方針として、日本海側の工事では１１月以降の工期末設定を不可とし、やむを得ない場合は工期指定型を活用。実態の供用係数が大きくなる可能性のある工事については、荒天リスク精算型を活用し、工期に制約がある場合は工期指定型を採用する考えを示した。
　ＩＣＴ活用では、２２年度から対象をＩＣＴ海上地盤改良工にも拡大するほか、簡易型ＩＣＴの対象についても、従来の３次元測量等のみから、３次元測量等またはＩＣＴ施工に拡大。一般土木対象のＩＣＴ活用工事について、Ａランクを発注者指定型、Ａ＋Ｂランクを施工者希望型、Ｂランク以下を施工者希望型（簡易）として取り扱う方針を提示した。