交通機能回復に全力／札幌市 除排雪回数増やす／石狩管内 ６～７日の記録的大雪

　６～７日にかけて、石狩管内を襲った異例の大雪。道都札幌では、２４時間降雪量が観測史上最高の６０センチに達するなど、交通網に大きな影響を与えている。これを受け、札幌市では除排雪作業の強化を指示。緊急対応として、スケジュールを前倒しするとともに除排雪回数を増やすなど、各路線で昼夜を問わず作業が進められている。
　市では、昨年１２月に２４時間降雪量５５センチを記録。その後、１月にも大雪・暴風雪に見舞われるなど、平年を上回る大雪が除排雪作業に大きな影響を与えている。
　今回の大雪は１２月～１月をさらに上回る。札幌管区気象台などによると、６日の２４時間降雪量は観測史上最高の６０センチ。積雪深は市内全区で５ヵ年平均を５０センチ以上上回り、１１０センチを超えた。記録的な降雪を受け、市内で国道・道道・市道の除雪を担う業者が出動。交通の確保に向け、昼夜を問わず懸命な作業を続けている。

　これを受け、市は７日に雪害対策連絡会議を開催。気象状況や除排雪作業の進捗を確認した秋元克広市長は、主要幹線道路等を最優先とした各路線における緊急対応、雪堆積場の容量増大のほか、除雪事業者の新型コロナウイルス感染症対策の徹底などを指示した。
　秋元市長は、除雪事業者に対して「昼夜を問わず尽力していただいて感謝している」とし、今回の非常事態に対する引き続きの協力を要請。除雪事業の体制維持に向け「オペレーター、職員の健康管理に注意を払ってほしい」と呼びかけた。
　札幌市を除く石狩管内の市町村でも記録的な大雪が猛威を振るった。７日正午までに、石狩市厚田では１９５センチ、新篠津村では１７９センチの積雪を観測。管内の国道でも、維持業者が除雪作業に奮闘している。
　通常の除雪グレーダや除雪トラックを用いた夜間作業に加え、日中には応急的に除雪ドーザによる作業も展開。ドーザの機動力を生かして特に緊急性のある個所を除雪し、早期の交通確保に尽力した。
　道内各地で平年の記録を上回り、道路交通に影響を与える大雪。不足する人員・重機など積み重なる課題を前に、地域住民の生活を支えるという強い使命感のもと、現在も建設業者による懸命な作業が進められている。