開始時期 決算月で差異／国発注工事・業務で適用／賃上げ総合評価の減点措置

　国発注工事・業務の総合評価落札方式において賃上げを表明し加点を受けて落札したものの、賃上げ基準が未達成だった場合の減点措置開始時期は、各企業の決算月等で異なっている。財務省の通知文書に基づき、２０２２年４月～２３年３月契約の例のイメージをまとめた。事業年度開始が４～５月（３～４月決算）の場合は、賃上げ確認対象期間翌年度の８月から１年間、６～８月（５～７月決算）は翌年度１１月から１年間などとなる。

　政府は、４月１日契約分から国関係発注工事・業務の総合評価落札方式において、中小企業で１.５％以上、大企業で３％以上の賃上げを表明した企業に対する加点措置を講じる。
　一方で、加点を受けた落札者が賃上げ基準に達しなかった場合は、１年間の減点措置を講じることとしている。発注者は賃上げ未達成企業を確認した場合、７月、１０月、１月、４月の四半期ごとに取りまとめ、財務省に報告する。財務省は当該報告を受け場合、受けた月の最終営業日までに各省各庁の長へ通知することとしている。
　減点措置開始時期は、各企業の決算月により、異なる。事業年度開始が４～５月（３～４月決算）は、賃上げ確認対象期間翌年度の８月から１年間、６～８月（５～７月決算）は翌年度の１１月から１年間、９～１１月（８～１０月決算）は翌年度の２月から１年間となる。
　賃上げ確認対象期間については、事業年度開始が１～３月（１２～２月決算）の場合は、２３年事業年度が賃上げ確認対象期間となる。