７事業 改善必要なし／常呂川改修 再評価内容も報告／開発局 第６回事業審議委員会

　開発局は１０日、２０２１年度第６回事業審議委員会をウェブ会議形式で開催した。港湾３事業、水産基盤整備４事業の計７事業の事後評価を実施。事業効果を確認し、改善措置の必要性はないとした上で、今後は適切な維持管理に取り組んでいくことを申し合わせたほか、常呂川河川整備計画検討会で実施した整備計画変更に伴う常呂川直轄河川改修事業の再評価の内容も報告した。
　委員会では、函館港北ふ頭地区複合一貫輸送ターミナル整備、函館港本港地区幹線臨港道路Ⅱ期工区整備、十勝港外港地区地域生活基盤整備の港湾３事業と、苫前地区、砂原地区、古平地区、落石地区の直轄特定漁港漁場整備４事業の計７事業の事後評価を実施。事業完了後５年以上が経過した各事業の効果の発現状況を説明し、今後の事後評価や改善措置の要否を審議した。
　函館港ふ頭地区では、岸壁整備による係留作業時間の短縮や輸送能力の増加、本港地区では、臨港道路整備により、周辺道路の混雑緩和、十勝港外港地区では、整備により水産活動の効率化などを通した地域振興につながっていると説明。各漁港漁場整備では、屋根付き岸壁整備による水産物の鮮度保全や、冬期の作業環境確保などに効果が表れていることを紹介した。
　審議の結果、７事業全てについて、今後の事後評価および改善措置の必要性はないと結論付け、適切な維持管理に取り組むことを申し合わせた。
　このほか、常呂川直轄河川改修における２１年１２月の河川整備計画変更について、常呂川河川整備計画検討会で実施した再評価の内容も報告した。過去の大雨激甚災害などを踏まえて目標流量を拡大したほか、目標流量拡大に伴う河道掘削の施工場所変更したことに触れ、検討会で事業の継続が妥当と審議されたことを紹介。改めて、コスト縮減に努めながら着実に整備を進めることを確認した。