工事２点、業務４点加点／未達成は減点 ３月中旬告示から／道森林管理局 賃上げ総合評価

　道森林管理局は、総合評価落札方式における賃上げを実施する企業に対する加点方針をまとめた。総合評価の各種試行や選択項目の設定によって配点は異なるが、工事発注の大半を占める施工体制確認型総合評価（簡易型・省略）では加算点２点、業務では技術点４点を加点。賃上げを達成できなかった場合は、各加点に１点を上乗せした数値を減点する。対象案件の告示は３月中旬ころから始まる見通し。４月１日以降に契約を締結する総合評価落札方式適用案件の入札説明書に具体の加点内容を明記する。
　政府が賃上げを表明した入札参加者を総合評価で加点する方針を打ち出したことを受け、林野庁は１月１９日に各地方森林管理局に加点措置の取り扱いを定めるよう通知。取組の先駆けとなっている国土交通省に準じ、事業年度または暦年単位で従業員に対する目標値（大企業３％、中小企業１.５％）以上の賃上げ実施を表明した入札参加者に対して５～１０％を加点するよう求めている。
　道森林管理局では、工事の加算点、業務の技術点全体の５％を上回る整数となるよう調整。例を挙げると、局発注工事で多く適用される技術提案の提出・評価を省略する施工体制確認型総合評価（簡易型・省略）では、最大配点に対する５％以上の整数として２点を加算点として加える。
　業務では、総合評価落札方式の評価項目「企業の実績・能力・信頼性」に、賃上げ実施に関する項目を追加し、技術点の最大配点の５％を超えるよう４点を加算する。
　賃上げ実績については、加点を受けた企業に対し、事業年度または暦年の終了後、決算書等で達成状況を確認。未達成の場合はその後１年間の国の調達において、入札時に加点する割合よりも大きく減点する。
　道森林管理局では加点に１点を上乗せし、工事で３点、業務で５点を減点。新たな賃上げ表明を提出していた際は、表明による加点と未達成による減点の双方を行い、結果マイナスとなった場合はゼロ点とみなす。