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利点 効率化が最多に/機器調達などコスト面で課題/道建設部 ICT活用工事アンケート

2022/05/10付 DOTSU-NET NEWS
 道建設部は、2021年度に完成したICT活用モデル工事のアンケート調査結果をまとめた。実施のメリットは「作業効率の向上」が前年度に続き最多。「ICT活用工事の今後の積極的な取組」のうち、21年度に未実施だった受注者の状況をみると、95%が考えている・今後検討すると回答した。ICT施工に高い取組意欲はあるものの「費用が高額過ぎるのが欠点」との意見が寄せられるなど、機器調達・人材育成にかかるコスト面での課題が浮き彫りとなった。
 アンケート調査の対象は、21年度内を工期末とした全面的なICT施工技術を活用するモデル工事。過年度発注のゼロ国債・ゼロ道債・補正繰越を含め、64件から回答を得た。64件のうち、ICT施工を実施したのは19件、未実施は45件となっている。
 使用したICT建設機械は、MCバックホーが最多の14件で、MGバックホーが5件、MCモーターグレーダとMCブルドーザが各1件と続いた。活用計測技術は、重複を含め、トータルステーションが14件で最多。以下、GNSSとUAVが各5件、レーザースキャナーが4件などとなった。
 ICT施工の定量的評価をみると、内業において事前準備段階(施工計画書作成、機器の調達、3次元データ作成等)では、従来施工と比べて主作業員の人工については増えているが、全体の日数は縮減。施工段階、提出書類段階においては、作業員や日数が全体的に縮減した。外業に関しては、事前準備段階、施工段階ともに従来施工よりも縮減が図られている。
 全般において、内業は79%、外業は65%、内業・外業を合わせた全体の比率では72%と、施工の効率化と労力が軽減。従来施工と比べて着実に効率化が図られている。
 モデル工事のメリットは「作業効率の向上」が最多の21件で、「出来形管理の向上」が4件、「施工精度の向上」と「情報化施工の経験・人材育成」が各3件など。普及に向けて必要なことは「機器類の調達にかかる費用助成制度の導入・拡大」が19件、「人材育成にかかる費用助成制度の導入・拡大」が17件、「技術者の確保・育成を目的とした研修・講習会等の実施」が14件などとなった。
 ICT活用工事の今後の積極的な取組のうち、21年度に未実施だった受注者の状況をみると、49%が「考えている」、47%が「今後検討する」と回答。一方、未実施の理由は「重機や機器のレンタル費用等でコストが増加するため」が最多となっており、ICT施工のさらなる推進に向けては、これらに対応する助成制度等の導入・拡大が必要と言えそうだ。

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