急がず焦らず怠らずに／建災防道支部 労災防止大会

　建災防北海道支部（岩田圭剛支部長）は２４日、札幌市内の共済ホールで第５８回北海道建設業労働災害防止大会を開催した。会場には各社から約４００人が一堂に会し、安全衛生水準の向上を誓った。
　全道大会は７月１日からスタートする全国安全週間を前に毎年開催しているものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響で一昨年は中止、昨年はオンライン開催を余儀なくされた。会場に一堂に会しての開催は３年ぶりで、関係各社から約４００人が参集した。
　物故者に対して黙とうを捧げたあと、大会長を務める岩田支部長があいさつ。本道の労働災害発生状況が当日現在で前年同期より増加していることに触れ「ことしの全国安全週間のスローガンである“安全は、急がず焦らず怠らず”をもとに労働災害防止のための基本ルールを順守、徹底していく」とアピールした。
　来賓あいさつに立った道労働局の友藤智朗局長は、インフラの老朽化に伴う解体・改修などによって工事量が増加していることに言及。これを踏まえて「建設業の発展を担う人材の確保に努め、若年労働者の定着、女性や高齢者が活躍できる場を広めてほしい」と求めた。
　橋本幸開発局長のあいさつを代読した小林力事業振興部調整官は「労働災害防止に関する中心的な存在として建設業界の発展に貢献してほしい」と期待した。
　安全衛生表彰式では、優良賞（会社）に輝いた（株）山内組をはじめ、優良賞（工事現場）の３７現場のほか、功績賞として所長１７人、職長９人の功績をたたえ、岩田支部長が表彰状と記念品を贈呈した。
　このあと、経済ジャーナリストの須田慎一郎氏を講師に招き「どうなる日本、どうなる日本経済～コロナショック、そしてウクライナショックがもたらすこと」と題して基調講演。
　最後に決議宣言を行い、最終年を迎えた第１３次労働災害防止計画における労災削減目標の達成に向けて決意を新たにした。