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糠平ダム再生は妥当/総事業費873億、工事費385億試算/社整審 ダム事業新規採択時評価 - 国交省

2023/08/08付 DOTSU-NET NEWS
 国土交通省は7日、東京都内で第17回社会資本整備審議会河川分科会事業評価小委員会を開き、2024年度予算に係るダム事業の新規事業採択時評価を実施した。道内分は、既設糠平ダムの嵩上げを柱とする糠平ダム再生事業が対象。現時点の事業計画を説明し、浸水被害の軽減など多くの整備効果が見込まれることから、新規事業化を妥当と結論付けた。総事業費は872億9500万円。補償工事を除く工事費には384億6600万円を試算している。

 糠平ダム再生事業は、十勝川水系における気候変動等を踏まえた治水対策として検討していたもの。既設ダムの堤頂嵩上げ6メートルと合わせて利水容量の一部を洪水調節容量に振り替える。
 事前に行った意見照会で鈴木直道知事は、16年夏の連続台風や気候変動に伴う降雨量の増大も踏まえ、さらなる治水対策が必要であることに言及。「道民の安全で安心な暮らしが守られるよう、早期に治水安全度の向上を図っていただきたい」と予算化に同意した。
 委員会では、浸水被害の軽減など整備効果を確認した上で、新規事業化を妥当と判断。今後、24年度予算概算要求で所要額が計上される見通しとなっている。
 糠平ダム再生事業の事業費内訳はつぎのとおり。
【事業費】=872億9500万円
▼工事費=384億6600万円
▽ダム費=301億6000万円
・転流工=37億2200万円―仮締切
・基礎掘削=9億1700万円―掘削、断層処理
・基礎処理工=4億2900万円
・堤体工=90億7700万円
・閉塞工=600万円
・放流設備=71億2100万円
・付属設備=5億2000万円―照明設備、高欄、天端橋梁等
・諸工事=83億6800万円―残土処理、環境整備、法面整備等
▽管理設備費=19億7400万円
・通信設備=8300万円
・警報設備=3500万円
・観測設備=1億1000万円
・放流制御設備=3億6900万円
・電気設備=3億600万円
・管理用建物=4億5200万円
・諸設備=6億1900万円
▽仮設備費=63億3200万円
・ダム仮設備=32億2100万円
・工事用道路=20億5600万円
・雑工事=10億5500万円―安全施設等
▼用地費・補償費=184億2400万円
▽用地費・補償費=173億1600万円
▽補償工事費=11億800万円―付替道路
▼間接経費=261億2400万円―測量設計費、船舶・機械器具費等(リスク対策費を含む)
▼工事諸費=42億8000万円

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