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5案程度で比較検討/9月会合で評価項目決定/半導体水源候補地絞り込みへ - 道が有識者懇

2023/08/28付 DOTSU-NET NEWS
 道は25日、札幌市内のかでる2・7で「次世代半導体製造拠点取水可能性調査事業委託」の第1回有識者懇話会を開催した。水源候補地の抽出に当たり、千歳市周辺の水利用状況と留意点を確認。9月上旬開催予定の次回会合において、候補地を5案程度に絞り込み、評価項目の設定・方法を立案することを申し合わせた。評価項目については、2027年の量産開始までに水源確保が求められる観点から、施工期間などといった要素が盛り込まれることが想定される。

 懇話会は、半導体製造に必要不可欠な水の確保に向けて、道が発注する委託業務と連携し、水源の決定プロセス等において専門的な見地から意見を幅広く聴取することが目的。
 具体的には「製造拠点に係る用水整備について、施工期間や経済性、環境影響等を考慮した有力な水源候補地の抽出」「製造拠点で予定されている水供給スケジュールを踏まえた取水実現可能性の整理」「その他特に必要と認めるもの」を重点に意見を求めていく。
 座長は北海道大学大学院経済学研究院の平本健太教授が務める。
 開催に当たって、道経済部の中島俊明部長は、半導体製造拠点について「前例のない壮大なプロジェクト。千歳市、国、経済団体など各関係機関と連携し、環境整備や人材の確保を踏まえながら取組を推進する」と強調。懇話会に関しては「それぞれの立場から豊富な経験をもとに忌憚のない意見を」と求めた。
 議事では、道が千歳市周辺の水利用状況として①千歳市上水道取水施設・河川②千歳市上水道取水施設・地下水③千歳第1~5発電所④石狩東部広域水道企業団⑤道央注水工⑥苫小牧地区工業用水道―の6点を説明。⑥では、勇払川、安平川のそれぞれを水源とする第1、第2施設から合計20万立方メートルの工業用水を給水地区へ供給可能であることを伝えた。
 引き続き、水源の確保に当たっての留意点を説明。河川を水源とする場合、河川の流水を排他的・独占的に使用できる水利権許可が必要となる。新たに水利権を取得する場合には、当該河川の基準渇水量が正常流量を上回っていることが条件。一方、近年の千歳川の流況では、河川流量が正常流量を下回る期間が生じており、水利権を新たに取得する場合には、ダム建設に参加し水源開発を行う必要があることを伝えた。
 地下水の取得に当たっては、事業者は地盤沈下の防止を実施する必要があるとした。
 今後のスケジュールでは、9月上旬開催予定の第2回会合で、水源候補地を5案程度抽出。抽出した案の比較検討を行うための評価項目の設定・立案を実施する。
 評価項目については、流動的な要素を含むが、施工期間や水流量、地域の理解などといった要素が盛り込まれる見通し。

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