機器 受注者が準備／費用負担は受発注者協議で／ネクスコ東 遠隔立会を本格運用

　東日本高速道路（株）は、同社発注工事および委託業務における遠隔立会の本格運用を開始した。必要な機器は受注者が準備・運用するものとし、費用負担などについて受発注者協議で対応する。１９日に実施要領を制定し、遠隔立会の適用性や実施フローなどを明示。品質・出来形を確保しながら受発注者の工事等管理の効率化による生産性向上を図るため、積極的な活用を図っていく。
　遠隔立会は、ウェアラブルカメラをはじめとするデジタル通信技術で取得した映像・音声を利用し、遠隔地からウェブ会議システム等を用いて確認・検査・立会を行うもの。同社では、２０２０年からの試行を通じ、現地での確認に伴う手待ち時間や移動時間の削減など受発注者双方の業務効率化が確認できたことから本格運用に踏み切った。
　実施に当たっては、施工計画書または作業計画書に「対象とする工種・項目」「使用する機器と仕様」「実施方法」を記載し、監督員に提出。リアルタイム映像の配信が可能な動画撮影用のカメラや、双方向通信が可能な媒体などは受注者が用意する。受注者が既に機器を保有している場合を想定し、費用負担等は受発注者協議で対応することとしている。
　実施要領では、遠隔立会の適用性として、現地立会による検査等と同等と判断できるかの目安を工種・項目ごとに設定。配合試験・モデル施工・試験施工といった現地での確認・判断などが必要で現地立会に適性がある場合においても、品質・出来形が確保できることを確認の上、発注者協議で遠隔立会を可能とする。