鵡川、沙流川変更へ／あす開催の社整審で審議／国交省 河川整備基本方針

　国土交通省は、１級水系に係る河川整備基本方針および河川整備計画の変更に向けた検討・作業を加速させている。気候変動の影響による降雨量の増大などに対応するもの。本道では十勝川水系の河川整備基本方針に加え、常呂川水系の河川整備計画などが変更済み。こうした動きは今後も続く見通しで、あす２２日には第１３２回社会資本整備審議会河川分科会河川整備基本方針検討小委員会を開き、鵡川水系、沙流川水系における河川整備基本方針の変更に向けた審議を行うこととしている。
　河川整備基本方針は河川法に基づき策定するもの。長期的視点に立った河川整備の基本的な方針を記述しており、基本高水ピーク流量や河道と洪水調節施設の配分流量などを定めている。
　河川整備基本方針を踏まえ、２０～３０年後の河川整備目標を明確にする河川整備計画も策定している。
　一方、近年は大雨による災害が相次いで発生。今後も気候変動による降雨量の増大や海面水位の上昇などが懸念されており、現行計画の整備完了時点では、実質的な安全度が確保できない可能性がある。
　こうした状況を踏まえ国交省は、河川整備基本方針の見直しに向けた検討を本格化。将来の気候変動の影響などを考慮した基本高水ピーク流量などを反映するほか、流域治水の考え方などを盛り込むとしている。
　本道では十勝川水系の河川整備基本方針に加え、常呂川水系、釧路川水系などの河川整備計画が変更済み。尻別川水系、渚滑川水系などにおいても計画の見直しに向けた議論が進んでいる。
　こうした中、あす２２日午後３時からはウェブで第１３２回社会資本整備審議会河川分科会河川整備基本方針検討小委員会を開催。鵡川水系、沙流川水系における河川整備基本方針の変更に向けた審議を行う。