現場実証の結果など報告／機能性ＳＭＡの高耐久を確認／開発局 積雪寒冷地舗装で検討会

　開発局は２５日、ＴＫＰ札幌カンファレンスセンターで、積雪寒冷地における道路舗装の長寿命化と予防保全に関する検討委員会の第７回会合を開催した。議事では、本年度の現場実証の結果などが報告された。うち機能性ＳＭＡの高耐久に関する実証実験では、２００８年当時の従来型と比べ、ひび割れ率が少なく良好な結果となったことが報告された。
　委員会は、新たな舗装技術の開発とＡＩ活用による舗装点検・診断を確立することを目的に設置したもの。
　開催に当たり、亀山修一委員長は「全国で通用する積雪寒冷地での舗装技術を北海道から普及することができれば」と期待を込めた。
　議事では、本年度の現場実証の実施結果として①コンクリート舗装の断熱材工法②北海道型ＳＭＡの高耐久化に関する技術③新たな舗装材料（合材・乳剤）―の３点について報告された。
　②では、一般国道５号西区八軒において、現場試験を実施。施工時期である０８年当時の粗面系舗装の標準は排水性舗装（Ｈ型１７％）で、長期の骨材飛散抵抗性向上が課題となっていた。現場試験では、骨材飛散抵抗性が高い機能性ＳＭＡおよび改良型バインダーを使用した排水性舗装、低空隙率の排水性混合物の比較検証を実施した。結果、当時の標準型に比べ機能性ＳＭＡはひび割れ率が少なく良好となったことが報告された。
　③では特殊改質アスファルトなどを用いた試験施工について報告が行われた。低温性状を改善した特殊アスファルトでは、ひび割れ抵抗性への期待が高まるとともに、通常の機械編成でも仕上がりが良好となったことが伝えられた。今後は、年に１回をめどに路面性状調査を行っていくこととしている。