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道路インフラ 重要性浮彫りに/本道でも高規格等の整備急務/能登半島地震 道路寸断で孤立地域も

2024/01/15付 DOTSU-NET NEWS
 石川県内で発生した能登半島地震から2週間。被害の全容は見えず、被災地では行方不明者の捜索活動のほか、多くの住民が避難生活を余儀なくされている。全国各地では被災地支援に向けた動きが広がっているが、沿岸部を走る道路の寸断などによって、現在も孤立状態となっている地域も。救急搬送や物資輸送などの面で、高規格幹線道路等の道路インフラが必要不可欠であることを強く印象付けた。本道も決して例外ではなく、現実的な確率で超巨大地震が切迫しているものの、高規格幹線道路の整備率は全国に比べ大幅に立ち遅れている状況だ。来たるべき災害に備え、高規格幹線道路のミッシングリンクの解消、ダブルネットワークの構築など、関係者が一丸となって必要な整備を早急に進めていくことが求められている。

 元日夕方に発生した能登半島地震は最大震度7を観測。気象庁によると、震度7に及ぶ地震は2018年の北海道胆振東部地震以来、7回目となる。
 東日本大震災に比べ規模は小さいが、津波の第1波は発生直後に沿岸に押し寄せ、後続波が半島先端沖から2方向に回り込む形で被害を与えた。
 現在、被害の全容解明に向けた調査が進んでいるが、人的被害に加え、建物の倒壊、インフラ施設の被害も相当規模に上るものとみられている。
 こうした中で政府は11日、能登半島地震を「激甚災害」に指定。道路や農地の復旧事業に対する補助率を嵩上げし、早期復旧を後押しする。
 さらに全国各地からもTEC―FORCEや地方公共団体からの技術職員等の派遣、義援金、被災者の受け入れが可能な公営住宅の空き室確保など、被災地支援に向けた取組の輪が広がっている。
 一方、被災地では、沿岸部を走る国道249号など主要幹線道路の寸断で孤立状態となっている地域も。緊急車両や救援物資を運ぶ車両が通る緊急輸送道路も多く含まれ、救助活動や物資輸送が滞る要因となった。
 緊急輸送道路の寸断リスクは過去の災害でも見られており、特に日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震が切迫する本道においては、高規格幹線道路のミッシングリンクの解消、ダブルネットワークの構築、4車線化等の道路ネットワーク機能強化は急務だ。
 高規格幹線道路のみでみると、本道の開通率は7割程度。本道を除く全国の開通率と比較して約20ポイント下回っている。さらに、高規格道路によるブロック中心都市と県庁所在地等のアクセス状況は、他の都府県では全て接続済みとなっているのに対し、本道は依然として未接続の都市もある。
 こうした状況に危機感を表し、鈴木直道知事は11日の定例記者会見で、整備促進の重要性をあらためて強調。「本州との整備率の大きな違いについて、あらためてしっかりとみんなで訴えていく必要がある」とし、来たるべき災害に備え、関係者一丸となって取り組んでいく意向を示した。

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