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中間前払金 140市町村78%導入へ/社内含む業務のDX化推進/北保証 24年度保証事業重点方針

2024/04/17付 DOTSU-NET NEWS
 北海道建設業信用保証(株)の和泉晶裕社長は16日、同社で記者会見を行い、2024年度保証事業重点推進方針を発表した。発注者や保証契約者との連携による前払金制度の改善、業務のDX化などを通じて社会変化に柔軟に対応する資金環境を提供し、公共工事の円滑な執行を支えることを掲げた。また建設業団体と連携して道内建設業の持続・発展を支援し、その魅力を発信するとした。

 23年度前払金保証実績の推移について、道内の保証請負金額は前年度比1.11倍となる1兆81億円で、直近10年間で1位、05年度以降で最高額となったことを報告。発注者別では、独立行政法人等が北海道新幹線工事の進捗に伴い1.44倍に。道は1.03倍、市町村は1.23倍、国は0.93倍となった。
 同社に係る前払金対象請負金額をみると、道内外を合わせ1.12倍の1兆574億円。うち道内分は前払金対象請負金額が1.12倍の9914億円、中間前払金対象が1.1倍の1156億円となった。地域別では日高や石狩、渡島、胆振など10管内がプラス、十勝、オホーツクなど4管内がマイナスとなった。
 企業倒産状況について、同社弁済額は15年度以降低い水準にあり、23年度は保証弁済が発生しなかったことを報告。また同社保証利用者のうち、道内総合工事業や設備業に占める債務超過企業は、10年度の439企業(11.5%)をピークに、23年度は150企業(5.3%)とほぼ3分の1まで減少しているとした。
 24年度保証事業重点推進方針については(1)発注者との連携の強化(2)前払金制度の改善・利用促進(3)保証業務のデジタル化の推進(3)業務のDX化の推進(4)保証契約者との連携の強化・情報提供(5)北海道建設業の持続・発展への支援とその魅力の情報発信(6)道内建設業担い手確保助成事業による支援―の6点を柱に据えた。
 うち(2)では全道179市町村のうち、支払限度額を設定している14市町村に対して撤廃を働きかけるとともに、中間前払金制度の導入が117市町村(導入率65%は全都道府県で最下位)にとどまることから、新たに23市町村を加えた計140市町村(同78%)での導入を目指す。また中間前払金利用率15%(前払い対象の請負金額比)以上を目指す。
 地域建設業経営強化融資制度(出来高融資)については、制度導入済みが37市町村(同21%)にとどまることから、新たに6市町村を加え計43市町村(同24%)の導入を目指す。
 前期と同様に24年度から5ヵ年で総額1億円を支援するとしている(6)について、和泉社長は「アンケート調査や建青会との意見交換を通して、入職者の定着に困難さを抱える声が多かった」とし「“定着”に関わるものを助成事業の対象として拡大する」との考えを示した。
 このほか(3)で示している社内業務のDX化に関わっては「社内の年代層別に分けて議論していきたい。DX化を通じて業務の効率化や職場環境の改善などを生み出すものを想定している」と述べた。

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