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設計段階から導入検討/開発局 PCa活用拡大へ/日建連と発注機関が意見交換
2024/06/14付 DOTSU-NET NEWS
日本建設業連合会(宮本洋一会長)は13日、ホテルポールスター札幌で2024年度公共工事の諸課題に関する意見交換会を開催した。建設業においても時間外労働の上限規制が適用される中、開発局は「工事書類簡素化のポイント」が現場の隅々まで行き渡るよう周知に努めるほか、生産性向上に関わっては引き続きプレキャスト工法の活用を拡大するとして、設計業務段階からの導入を検討していることを明らかにした。意見交換会には開発局をはじめ道、札幌市、東日本高速道路(株)北海道支社、鉄道・運輸機構北海道新幹線建設局などの幹部ら、日建連からは本部および北海道支部の幹部ら各29人が参加した。
あいさつに立った開発局の柿崎恒美局長は「働き方改革や生産性向上に向けた取組は、こういった皆さんとの議論を重ねることでより良い方向に進めていくことができると考えている」と述べ、活発な意見交流に期待を寄せた。
日建連の押味至一土木本部長は「働き方改革や担い手の確保など四つのテーマで議論したい。課題は山積しているが、受発注者が一堂に会して意見を出し合う機会が果たす役割は非常に大きい」として忌憚のない意見を求めた。
本年度のテーマは①働き方改革の推進~時間外労働上限規制順守の課題と取組②品確法の的確な運用~入札・契約に関する改善③生産性向上~新技術・新工法の活用促進④担い手の確保―の四つ。
①働き方改革の推進について日建連は、時間外労働上限規制を順守するためには、週休2日に加え「DX推進による現場生産性の向上、施工管理業務の効率化」「時間外労働削減も考慮した適正な工期の設定」「施工管理に必要な人員等の増加」「書類の削減・簡素化」など多くの課題があるとして、受発注者が連携して様々な取組を講じる必要性を訴えた。
これに対して開発局は①週休2日の「質の向上」の拡大②工事・業務における現場環境改善③受発注者の書類作成業務のさらなる負担軽減④適正な工期設定⑤施工時期、履行期限の平準化⑥2024働き方改革対応相談窓口等の設置―の6項目を重点に取り組んでいるとした。
また本年度から原則月単位の週休2日の実現に取り組んでいるほか、施工効率向上プロジェクトにおいて「土木工事書類作成マニュアル」案を作成。間違えやすい点や書類作成前に確認すべき点などをまとめた冊子「工事書類簡素化のポイント」をことし3月に公表し、受発注者間で作成書類の役割分担を明確化していることを報告した。
さらに受発注者双方に対して4月早々から順次説明会を開催し、現場の隅々まで行き渡るよう周知に努めていくとともに、営繕工事を除く全ての工事で書類限定検査を実施していくとした。
②品確法の的確な運用で日建連は、発注見通しに関わって、入札に向けて的確な準備を図るために年度をまたぐ常時1年間分の工事発注予定の公表とともに、公告予定月や参加要件、一括審査方式やECI方式の採用のほか、3年先までの事業展開見通しについて着工予定年度や主要諸元、技術的課題などを開示するよう要望した。
開発局は、年度当初に1年間の予定を公表するとともに、四半期ごとに更新しているほか、中長期の事業展開見通しについてはPPIで毎年公表しており、本年度は5月31日に公表済みとした。またWTO対象工事の技術提案に係る評価テーマについて、入札説明書に設定した背景(ねらい)を記載するなど、より具体化しているとした。
このほか③生産性向上に関して開発局は、引き続きプレキャスト工法の活用を拡大していく方針を強調。省人化や働き方改革、環境負荷低減などプレキャストの優位性を含めた総合的な評価(VFM)に関する試行要領を参考に、設計業務段階からの導入を検討していることを明らかにした。
道や札幌市などの担当者も関係するそれぞれの要望や提案に対して回答した。
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