石狩工水 水管橋耐震化へ／管路耐震化 苫工水改修等に３８億円／道 企業局経営戦略懇談会

　道は１８日、道庁別館で２０２４年度第２回企業局経営戦略に関する懇談会を開催した。現行計画期間の中間年に当たる本年度内の改定に向けた作業経過として、中間見直しの概要を公表。工業用水道事業では、新規として２５年度から３ヵ年で石狩工水水管橋耐震化を実施する方針を示した。見直しに際しては、戦略に位置付けた事業の費用と効果をあらためて整理。このうち管路の耐震化をみると、苫小牧工水第２期改修や室蘭工水第５期改修などに要する費用として、２５年度以降は３７億８０００万円を見込んでいる。
　当日は、経営戦略の２５年３月改定に向けた各種検討状況を共有。計画期間初年度となる２０年度から２３年度までの４年間における総合的な評価結果を踏まえ、各評価項目に対する今後の方向性を確認した。
　各項目の年度ごとの費用の実績値と見込み額を精査し、定量的・定性的な効果を評価。岩尾内発電所改修事業は２５年度から２９年度までに６１億７４００万円を投じる見込みとなっている。室蘭工水４期改修や石狩工水水管橋耐震化など施設の耐震化には、５年間で１８億２０００万円を試算する。
　中間見直しの概要として、新規・拡充といった現計画からの変更内容を示した。発電事業の主な項目をみると、電力の安定供給では、鷹泊・川端の２ダムを国のダム改修に合わせ３０年度以降に繰り延べ。このほか、施設の重要度を踏まえた耐震診断を拡充する。
　工業用水道事業においては、新規で次世代半導体製造工場への供給を盛り込むとともに、石狩工水の耐震化の財源について検討することを明記。２５年度から２７年度までの３ヵ年を予定する石狩工水水管橋耐震化は、事業費・財源とも精査中としている。
　今後は、９月をめどに骨子案を報告し、パブリックコメントを経て１１月にも原案を取りまとめる。