２５年度も数件程度／実施振興局の拡大を視野に／治山事業の工事発注前三者検討会 － 道水産林務部

　道水産林務部は、治山事業における工事発注前三者検討会を試行している。初年度となる本年度は日高および根室の発注業務計２件で実施し、現場に即した設計で円滑な事業推進が図られるとの効果を確認。２０２５年度についても同程度の対象件数を予定しており、実施振興局の拡大を視野に入れている。
　技術的難易度の高い工種を施工する個所や複雑な仮設工、厳しい施工条件を含む施工個所では、現場と設計に乖離が生じ、円滑な工事実施上の支障になる状況も見受けられている。
　同部は、森林土木工事を皮切りに２４年度から工事発注前三者検討会の試行を開始。治山事業を対象とし、日高の「小林地先復旧治山委託業務」と根室の「岩瀬宅裏緊急予防治山測量設計調査委託業務」でそれぞれ昨年７、９月に実施した。
　厳しい施工条件を有する現場における法切工の施工方法をはじめ、土砂の搬出方法や仮設道路の設置などを検討。設計者からは「実際の施工に即した検討ができ、成果品の品質向上につながった」、施工者からは「現場条件に合った施工のしやすい設計となり、設計どおりに現場を進めることができるのでは」と前向きな感想が寄せられた。
　発注者においても、現場と設計の乖離による設計変更作業が回避できることから、円滑な事業推進に寄与するものとして２５年度も試行を継続する方針。
　対象業務については精査中だが、２４年度の件数と同程度となる見通しだ。