さらなる発展意識高揚／推進協が記念フォーラム開催／シーニックバイウェイ２０周年

　シーニックバイウェイ北海道推進協議会（岩田圭剛会長）は１６日、札幌市内の生活支援型文化施設コンカリーニョでシーニックバイウェイ北海道２０周年記念フォーラムを開催した。約２６０人が参加。これまでの活動の成果を振り返るとともに、シーニックバイウェイ文化のさらなる発展に向けて意識高揚と連携強化を図った。
　岩田会長は、制度創設以来、道内各地で景観保全や観光資源の磨き上げといった取組が展開されていることに言及し「地域主体の活動こそが原点であり、強い推進力」と強調。フォーラムが新たな連携や調整のきっかけになるよう期待を寄せた。
　協議会副会長を務める開発局の坂場武彦局長は「これまでの足跡に寄せて」と題しシーニックバイウェイ北海道２０年の歩みを紹介した様々な人とのつながり創出やレンタカーの利用促進効果といった成果に触れつつ、ルートコーディネーターに対しては「地域と３６５日付き合いながら大変だったと思う」と敬意と謝意を表明。５００団体が参加するまでに取組の輪が広がったことを感慨深く振り返った。
　続いて、コロラドシーニック＆ヒストリックバイウェイズ・コミッションとの連携に関する基本合意書締結式を執り行った。
　このあとリレートークを２部構成で実施。第１部は北海道大学客員教授の橋本幸氏がファシリテーターを務め、「地域とともに築いた、ソフトのインフラストラクチャー」をテーマにパネリスト４人が思いを語った。
　このうち、シーニックバイウェイ支援センター代表理事の和泉晶裕氏は制度創設の第一人者として、「地域が元気でなければ景観も地域づくりもできない」と地域が稼げる仕組みづくりの必要性を説いた上で「シーニックを行政、地域、企業と多様に連携できる傘のような応用力のある政策にしてほしい」と展望。ＷＡＯニセコ羊蹄再発見の会理事長の古谷和之氏（倶知安、ニセコ環境（株）代表取締役）は「国・道・市町村・民間がコラボしたらこれ以上に強いものはない」との思いがシーニックの取組を通じて具現化した喜びを語り、継続性という観点から「子どもたちはわれわれの背中を見ている。活動を当たり前にしなければ」と訴えた。