建設投資額 １２％増３.６兆円／売上高営業利益率が上昇／道建設部 道内建設業の概況

　道建設部は、２０２４年度版の「北海道における建設業の概況」をまとめた。本道の２４年度建設投資額は、出来高ベースで前年度比１２.２％増の３兆５９２９億円。全国に占める割合は０.５ポイント上回り、６.１％に上った。２２年度の道内建設業総生産額は、前年度比６.４％減の１兆５７７２億円。構成比は０.６ポイント縮小して７.６％だった。２３年度の売上高営業利益率は、前年度から０.１ポイント上昇し４.４％。全国を０.４ポイント上回っている。
　道内建設業の許可業者数は、２４年度末で大臣許可が１６０社、知事許可が１万９４２６社の計１万９５８６社。前年度と比べて１０９社増加した。２４年度に経営事項審査を申請した業者は１２８社増の１万９５８６社。許可業者に占める割合は、０.４ポイント下降し３５.４％だった。
　２４年度の道内建設投資額は、出来高ベースで前年度比１２.２％増の３兆５９２９億円。全国に占める割合は０.５ポイント上昇し、６.１％に。内訳は、民間投資額が１２.９％増の１兆４４７３億円、公共投資額が１１.７％増の２兆１４５６億円となっている。
　２２年度の道内建設業総生産額は、前年度比６.４％減の１兆５７７２億円。道内総生産額に占める割合は、０.６ポイント縮小し７.６％だった。２３年度の売上高営業利益率をみると、本道は０.１ポイント上昇して４.４％。４年連続で全国の利益率を上回った。
　２４年における建設業の倒産件数は、前年と比べて３件増の６６社、負債総額は２７.３％増の９０億６００万円。倒産の原因は、業績不振が８４.８％と最多を占め、既往のしわ寄せが７.６％、放漫経営が１.５％などと続いた。
　道内建設業常用労働者の２４年平均月間現金給与額は、前年比２.２％減の３８万８６９８円。全産業を８万３００１円上回った。全国の建設業常用労働者との比較では、６万６３８２円下回っている。
　道内建設業常用労働者の２４年度平均月間労働時間は１６３.２時間。前年と比べ１.７時間短く、全産業と比べて２４.９時間長かった。全国との比較では、２.１時間長いとの結果が示された。
　請負契約の状況をみると、道内業者の２３年度完成工事高総額は、前年度比２.５％増の４兆８９８２億５９００円。元請は２兆８５４１億４７００万円で、内訳は公共が５.４％増の１兆２２９７億８６００万円、民間が０.３％減の１兆６２４３億６１００万円となっている。
　道内の公共工事の２４年度発注者別請負契約額は、市区町村が最も多く、全体の３４.８％に当たる６２８６億５３００万円。以降は、国が２２.２％の４００９億１９００万円、都道府県が１７.１％の３０８５億５６００万円などと続いている。