受注者 肯定的な声多数／作業効率「良い」が９割／畑地整備の夏工事アンケート － 道農政部

　道農政部は、畑地帯における夏工事を促進している。２０２５年度の実績をみると、５振興局４１地区で約５６９ヘクタールを実施。前年度から９地区増加したほか、実施面積についても概ね同規模程度となった。受注者に対するアンケート調査では、作業効率について「良かった」との回答が約９割、仕上がりについて「高品質だった」が約８割を占める結果に。「下請業者においても、休日確保や時間外労働に対する意識改革が進みつつある」と働き方改革の観点からも肯定的な意見が寄せられた。同部では引き続き、受益者の理解と協力を求めながら施工時期の平準化に取り組んでいく。

　夏工事は、融雪後の工事可能日から８月上旬のコムギ収穫時期までに工事が完成する農地整備。十勝とオホーツクでの試行を踏まえ、２２年度から取組の全道展開を図っている。
　本年度については、５振興局４１地区で約５６９ヘクタールの夏工事を実施。面積の内訳は、十勝が２２１ヘクタール、オホーツクが１３７ヘクタール、上川が１３４ヘクタール、胆振が４３ヘクタール、後志が３４ヘクタールとなっている。
　さらなる夏工事の促進を図るため受益者との調整に注力し、実施面積は当初の予定を１３４ヘクタール程度上回る結果となった。
　効果と課題の把握に向けたアンケート調査結果をみると、受注者の９２％が「作業効率が良かった」、８３％が「工事品質が高品質だった」と回答。工程管理の面でも「余裕を持って工事を完成」が９１％に上っていることからも、良好なほ場条件による作業効率の向上がプラスに働いている様子がうかがえる。
　下請業者の確保については、早期の発注で工程が組みやすくなることから「確保しやすかった」との回答が５６％に。資機材不足は「解消された」と「やや解消された」を合わせて約半数が遅延なく確保できたとしており、人員・資機材の確保においても有効性が確認されている。
　夏工事の取組に対しては、「推進すべき」または「維持すべき」で１００％と全ての受注者が賛同した。
　こうした声を踏まえ、農政部は今後もピーク月の工事量を減少させ、夏工事を増やすことで切れ目のない施工期間の確保に努めるとしている。