多くで事業費上回る／上下水道 個別補助事業創設／国交省２６年度関係予算検討状況

　国土交通省の２０２６年度関係予算検討状況および最重点項目案が判明した。公共事業関係費は最終調整段階だが、道路整備で１兆６７８３億円程度、治山治水で８９７１億円程度などが見込まれており、多くの事業で前年度当初を上回る方向で調整しているもよう。上下水道の重要管路については、更新や複線化等を集中的に実施できるよう、個別補助事業の創設を要望する。
　２６年度予算の編成に当たっては「国民の安全・安心の確保」「持続的な経済成長の実現」「個性をいかした地域づくりと持続可能で活力ある国づくり」を３本柱に設定。主要課題の解決に向け、２５年度補正予算と合わせて切れ目なく取組を進めるとしている。
　国土強靱化については、第１次国土強靱化実施中期計画に基づく取組を着実に推進することを明記。物価上昇が継続する中、長年据え置かれたままの様々な公的制度に係る基準額や閾値については「国民生活へ深刻な影響が及ばないよう、見直しを進める」としている。
　事業別では、道路整備、治山治水のほか、住宅都市環境整備が７３２１億円程度などとなる見通し。社会資本総合整備は微減で、１兆３１２６億円程度とみられる。
　最重点項目案をみると、大口径の管路や緊急輸送道路に埋設された管路など、事故発生時に多数の地域住民に重大な影響を及ぼす上下水道の重要管路について、更新や複線化等を集中的に実施できるよう、個別補助事業の創設を求めるとしている。