受注者の取組を支援／作業回避など４施策盛る／猛暑対策サポートパッケージ － 国交省

　国土交通省は２３日、建設工事における猛暑対策サポートパッケージを策定した。猛暑が厳しさを増す中、受注者が施工の時期や時間帯、方法などを柔軟に選択できるよう取組を支援するもの。来季に向けて実施する具体的な施策として①猛暑期間・時間の作業回避②効率的な施工、作業環境の改善③猛暑対策に必要な経費等の確保④地方公共団体・民間発注者等への周知・要請、好事例の横展開―の四つを挙げている。
　国交省は直轄土木工事の猛暑対策として、発注段階の猛暑日を考慮した工期設定、熱中症対策に係る経費の充実、i―Construction２.０による遠隔施工の促進などを実施。地方公共団体などにも、同様の働きかけを行ってきた。
　一方、近年では猛暑が厳しさを増し、気象庁は今後も続くものと予測。建設工事の厳しい作業環境においては、より一層の猛暑対策が求められている。
　こうした状況を踏まえ、国交省は、受注者が施工の時期や時間、方法を柔軟に選択できるよう、工期の設定、新技術の導入、熱中症対策に係る経費などを支援する取組を「建設工事における猛暑対策サポートパッケージ」として取りまとめた。
　施策ごとの取組のうち、新規のものをみると、①においては、猛暑期間を休工可能とする工事発注について、効果や必要な費用・取組の調査を目的とした試行工事を実施。猛暑時間の施工回避に関しては、早朝・夜間施工に係る警察や地元などとの協議に発注者が協力することを特記仕様書に記す。
　②では、技術提案評価型S型を活用した作業環境の改善に資する施工方法・施工計画の工夫を促進。③においては、実態に応じた熱中症対策費用を確保する。④では「工期に関する基準」の対応状況を調査するほか、働きかけなどを行う。工期以外の猛暑対策の推進や好事例の横展開にも取り組んでいく。