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積雪寒冷地考慮し検討/浅層埋設など効果検証/道建設部 無電柱化低コスト手法

2021/02/15付 DOTSU-NET NEWS
 道建設部は、2018年度から進めている無電柱化低コスト手法導入に向けた取組状況をまとめた。国土交通省が定めた「道路の無電柱化低コスト手法導入の手引き案Ver.2」を踏まえ、小樽建管管内などで角形FEP管(波付硬質合成樹脂管)や、浅層埋設などの新技術の試行効果等を検証中。積雪寒冷地である本道の特性を考慮した上で、今後も実用化に向けた検討を進めていく。

 現在、無電柱化の整備手法は、電線共同溝方式が最も多く採用されているが、その費用は全国平均で1キロメートル当たり約5億3000万円と高額。低コスト化に資する取組が求められている。
 さらに積雪寒冷地である本道では、本州と比較して施工可能日数が短いほか、冬期施工時の現場内除雪等によって費用が増加。他地域に比べて無電柱化にかかるコストは割高となっている。
 このため国は、低コスト化に向けた技術的検証を経て、2016年度に埋設する深さや電力線と通信線の離隔距離に関する基準を緩和。基準の見直しによって「浅層埋設方式」や「小型ボックス活用方式」といった低コスト手法による整備が可能となった。
 本道では、現時点で実用化に至っていないが、角形FEP管(波付硬質合成樹脂管)は、従来のCCVP管(耐熱耐衝撃性塩化ビニル管)と比べ、可撓(かとう)性があることや、軽量で管台が不要になることが特徴。材料費の抑制・施工の省力化によるコスト縮減を実現するため、現在、試行効果の検証を進めている。
 一方、浅層埋設は、管路を従来よりも浅い位置に埋設することにより、掘削土量や支障物件の縮減が期待される。本道においては、凍結融解により、管路やケーブルに影響を与えることも考えられるため、最適な適用方法について、小樽建管管内などで検証を行っている。
 道建設部は、限りある予算のもと、効率的に無電柱化を推進する重要性を認識。国が示す新技術などについて、積雪寒冷地である本道の実態を踏まえた適用を検討するとともに、技術開発等の推進および普及に努める方針だ。

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施工体制確認型を採用/応札者操作マニュアル確認を/開発局 工事の指名競争・総合評価

2021-02-12付 DOTSU-NET NEWS

 開発局は、所管工事における指名競争入札の実施に当たり、施工体制確認型総合評価落札方式を採用する。指名段階で当該工事の施工能力を有すると判断していることから、企業・技術者の評価は行わず、施工体制の審査により0~30点の施工体制評価点を与える...

21年度 3建管で試行/札幌など 損傷度勘案し選定/道建設部 撮影動画による舗装目視点検

2021-02-12付 DOTSU-NET NEWS

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366件 平均90.4点/前年度同期比0.2点上昇/振興局農業工事 12月末施行成績

2021-02-10付 DOTSU-NET NEWS

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4週8休Ⅱ型 40件超に/技術提案評価S型などで適用/開発局 港湾・漁港工事で21年度

2021-02-10付 DOTSU-NET NEWS

 開発局は、2021年度の港湾・漁港工事における週休2日で、4週8休Ⅱ型の発注を増やす方向で検討している。技術提案評価S型など大型工事を中心に適用する見通し。20年度第3次補正予算を含めた21年度の4週8休Ⅱ型の年間発注件数は、港湾・漁港工...

協議等前倒し精度向上へ/取組方針 3月下旬に通知/道農政部 新規地区の事業計画

2021-02-09付 DOTSU-NET NEWS

 道農政部は、道営農業農村整備事業における新たな計画策定の在り方を検討している。全道から新規採択に関する要望が多く寄せられる中、従前よりも事業計画策定にかかる調査・協議の開始時期を前倒して、計画の精度向上を図るもの。地元要望を踏まえた着実な...

全体87.4% 0.3p上昇/本紙集計 6開建で前年度同期上回る/開発局 業務の12月末平均落札率

2021-02-09付 DOTSU-NET NEWS

 開発局所管発注業務の2020年度12月末平均落札率が、本紙集計でまとまった。全体は87.4%となり、前年度同期と比較して0.3ポイント上昇した。部局別にみると、函館、小樽など6開建と本局で上昇した。 プロポーザル方式や随意契約を除く100...

土木A1 1100点以上/格付基準点すべて前回同様/札幌市 21・22年度工事等登録業者

2021-02-08付 DOTSU-NET NEWS

 札幌市はきょう12日、工事・建設関連サービス・道路維持除雪の2021・22年度登録業者の事前公表を開始する。格付基準点は全工種・業種で前回と同様で、土木A1が1100点以上、土木A2が900点以上、建築Aが900点以上。登録業者数は現時点...

仮称・甘水ダム270億/建設部6地区、農政部25地区/道の大規模等事前評価対象地区

2021-02-08付 DOTSU-NET NEWS

 道の本年度第6回公共事業評価専門委員会が、札幌市内の北海道第二水産ビルで開かれた。2022年度の国費予算要望に向けて、大規模等事前評価の対象地区をリストアップ。計42地区で、建設部所管分は、総事業費に270億円を見込む仮称・甘水ダム(旭川...