高校生の資格取得に重点／新規に空知で「技術者入門講座」／北保証 担い手確保助成事業

　北海道建設業信用保証（株）（吉田義一社長 ※吉は土に口）は１３日、２０２１年度の道内建設業担い手確保助成事業を発表した。助成対象は３２事業で、助成予定額は概算で２３５１万円余り。事業３年目となる本年度は、高校生の入職促進に向けた各種資格取得を重点化。必要となる受験料に加えテキスト料、受験会場までの交通費等を助成対象とした。また、新規には空知建設業協会の土木技術者入門講座、空知経営研究会の建設フェスタの２事業を採択した。
　北保証は１９年度、道内建設業担い手確保助成事業を創設。建設業への入職促進、若手建設技術者の育成等を目的とした事業の支援に乗り出した。
　従前、実施してきた様々な助成事業の効果や課題を検証し、建設業への入職をさらに促進しようと、助成対象を小学生や中学生、保護者らに拡大したほか、生産性向上に資する事業も対象としている。
　２０１９年度から２３年度までの５ヵ年を事業期間とし、１億円の予算を見込み、各年度原則２０００万円を助成する。
　２１年度は高校生を対象とした施工管理技士等の資格取得支援にさらに力を入れる。従来は、受験料のみ、あるいは受験料とテキスト料など、事業によって助成する対象が異なることがあったが、受験に要する費用は原則、対象とし、受験料、テキスト料のほか、受験会場が遠隔地となる地域にはバス借上料も助成する。
　２１年度助成予定額の５割は高校生向け。若手の入職促進に向けて、各種資格取得を総合的に支援していく。
　新規採択事業は空知地域２事業。昨年から旭川建設業協会が実施している土木技術者入門講座を空知建設業協会でも実施。普通科高校等を卒業した若手職員を対象に、土木技術者として現場で必要な基礎を学び身につける研修を行う。
　また、空知経営研究会は建設フェスタと題し、児童を対象とした建設業体験学習会、空知管内小学校でのＰＲイベントを開催する。