倍増５０件超 さらに増加も／釧路９件、函館８件、帯広６件等／１０建管の２１年度遠隔臨場対象工事

　全道１０建管における２０２１年度の遠隔臨場の試行件数は、現時点で５０件を上回るもようだ。本紙調査によるもので、前年度実績の２倍以上の試行件数となる見通し。建管別の試行予定件数をみると、釧路が９件、函館が８件、帯広が６件などとなっている。ただ、当初に試行対象とした工事以外でも、契約後に受注者から試行の申し出があった場合などは、受発注者間協議により発注者指定型として取り扱うため、全体の試行件数は今後増加する可能性もある。

　建設現場における遠隔臨場は、段階確認、材料確認、立会を必要とする作業に情報通信技術を活用するもの。道建設部では、２０年６月に工事現場の遠隔臨場に関する試行要領を定め、２２件の工事で試行を行った。
　受発注者双方の業務効率化はもとより、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策としても効果が期待されることから、２１年度は取組を拡大する方針。４月に試行要領を一部改訂し、対象工事以外でも受注者が契約後に遠隔臨場の実施を希望した場合や、発注者が試行を提案した場合は、受発注者が協議の上、発注者指定型として実施することを可能とした。
　２１年度における全道の試行件数は、現時点で前年度実績の２倍以上に当たる５０件超となる見通し。建管別の試行予定件数は、釧路、函館、帯広のほか、小樽が５件、旭川が４件、室蘭が５件前後、網走が５件などとなっている。
　ただ、当初に試行対象とした工事以外でも、受発注者間協議により発注者指定型として実施することが可能なため、全体の試行件数は増加する可能性がある。
　２１年度の試行工事に関しては、受発注者を対象にフォローアップ調査も実施することとしている。