本道支える人材育成へ／ほっかいどう学の推進など／開発局と道教委 相互連携協定締結

　開発局と北海道教育委員会は２５日、札幌第１合同庁舎で相互の連携・協力に関する協定を締結した。本道の地域づくり、国土づくりを支える人材育成に向け、産業教育や防災教育など各分野における連携を確認。協定書に署名した倉内公嘉局長は、開発局が有する知見をもとに、将来の北海道を支える子どもたちに必要な知識や経験を提供する考えを示した。
　協定は、両者が連携を深めることで双方の強みを生かし、本道の教育行政と開発行政のさらなる推進と地域づくり、国土づくりを支える人材を育成することが目的。
　連携・協力の柱は「産業教育」「防災教育」「環境教育」「地域づくりに向けた取組」「広報」の５点。児童生徒向け現場見学会やインターンシップの実施、防災学習や大規模災害訓練の協力、緑化・清掃活動の実施協力など、先導的に取り組んでいる学校の実践を全道に広げる。
　地域づくりに向けては、本道の魅力や地理、歴史、文化、産業など地域に関する理解と愛着を深める「ほっかいどう学」を推進する予定。
　倉内局長は、本道における価値、創造力を強化するためには、北海道に愛着をもち、将来にわたって地域を支える人材を育てていく重要性を強調。地域特性を踏まえたインフラ整備、最先端の建設技術、ほっかいどう学の推進など開発局が有する知見を踏まえ「児童生徒たちに少しでも有益な知識や経験を提供していきたい」と述べた。
　小玉俊宏教育長は産業人材の育成が大きな課題であるとし、高校生が交流を通して開発行政を学び、将来のキャリアデザインの構築につながるよう期待。防災教育に関しては１０月１５日、高校生が防災・減災について提言する「北海道高校生防災サミット」の開催を計画していることから、災害に強い北海道づくりに向けた連携に期待した。