トップページ > DOTSU-NET NEWS一覧 > DOTSU-NET NEWS詳細

河川整備計画見直しへ/気温2度上昇想定し治水対策/道内全1級水系で - 開発局

2021/07/13付 DOTSU-NET NEWS
 開発局は、気候変動を踏まえた治水対策とすべく、道内全1級水系における河川整備計画を見直す方向で検討を進めている。本道は、全国と比較し、気候変動による降雨量が最も増大するリスクが高く、早急な対応が求められていることから、準備の整った水系から順次着手していく見通し。概ね30年先を見据え、気温2度の上昇シナリオに基づく、治水対策を議論するとみられる。

 開発局が2016年度に設置した「平成28年8月北海道大雨激甚災害を踏まえた水防災対策検討委員会」は、気候変動の影響が特に大きいと予測される本道が、気候変動による将来の影響を科学的に予測し、具体的なリスク評価をもとに、先導的に治水対策を講じるよう提言。提言を受け、17年度に北海道地方における気候変動予測(水分野)技術検討委員会を設置し、気候予測アンサンブルデータを取りまとめた。
 19年度には、北海道地方における気候変動を踏まえた治水対策技術検討会を設置し、中間とりまとめを作成。科学的信頼性を有する気候予測アンサンブルデータを用い、気候変動の影響を踏まえた詳細なリスク評価に基づく、ハード・ソフト等の一体的な適応策を検討することを明記した。
 国土交通省においても気候変動を踏まえた治水計画のあり方を提言し、パリ協定の目標と整合する気温2度上昇シナリオを描いたRCP2・6を前提に治水計画の目標流量に反映するよう明記。気温2度上昇を想定した将来の降雨量の変化倍率については、全国平均の1.1倍に対し、北海道が最も高い1.15倍となることを示した。
 開発局は、これまで蓄積した気候変動予測データと気候変動による影響が最も大きい本道の状況を踏まえ、道内全1級水系における河川整備計画を見直す方向で調整。すでに、常呂川水系で着手しており、今週末にも常呂川水系河川整備計画の変更原案を示す見通し。
 他の水系についても、今後、準備の整ったところから、着手することが見込まれている。治水対策の検討に当たっては、気温2度上昇シナリオに基づく、降雨量の増大に対する各種治水対策の整備水準などを議論する見通し。

その他のDOTSU-NET NEWS 一覧

流域治水54水系策定/開発局 道路等、各分野でKPI設定/第5次道ブロック社重点原案(21~25年度)

2021-07-12付 DOTSU-NET NEWS

 開発局は、2021年度から25年度までの5ヵ年を対象期間とする第5次北海道地方ブロックの社会資本整備重点計画(以下、社重点)原案をまとめた。防災・減災が主流となる社会の実現、持続可能なインフラメンテナンスなど6つの重点目標とKPI(重要達...

6.7%増、497億円/本紙集計 小樽など8開建前年度上回る/開発局 6月末委託業務発注額

2021-07-12付 DOTSU-NET NEWS

 開発局の2021年度6月末委託業務発注額が、本紙集計でまとまった。総額は、前年度同期比6.7%増の496億8400万円。小樽、旭川など8開建と本局で前年度の発注額を上回った。 設計変更を含まない当初契約額。20年度ゼロ国債、翌債は全額、長...

31地区700億円超に/道水産林務部 盃地区、津軽海峡地区など/22年度水産基盤新規要求地区

2021-07-09付 DOTSU-NET NEWS

 道水産林務部が所管する水産基盤整備事業の2022年度新規着手要求地区が判明した。全体では、前年度の約2.6倍に当たる計31地区を要望する予定。事業主体別にみると、建管分が盃地区(泊村)など8地区、振興局水産課分が北海道津軽海峡地区(松前町...

本年度30件程度試行/国交省 22年度までに実施要領/デジタルデータで鉄筋出来形計測

2021-07-09付 DOTSU-NET NEWS

 国土交通省は8日、デジタルデータを活用した鉄筋出来形計測を現場で試行することを発表した。デジタルカメラ等で撮影したデータから鉄筋径、鉄筋間隔等の各種計測を行うほか、計測状況と結果を遠隔地にリアルタイムで提供する技術を開発。本年度は20~3...

双方が顕著な効果実感/業務量軽減、生産性向上など/遠隔臨場アンケート結果 - 道建設部

2021-07-08付 DOTSU-NET NEWS

 道建設部は、工事現場の遠隔臨場に関する初のアンケート調査結果をまとめた。2020年度の試行工事22件を対象に実施したもの。遠隔臨場の効果をみると、発注者は「移動時間の削減効果があった」が最多の100%、受注者は「段階確認、材料確認、立会に...

水産土木 平均89点/林務課89.9点、森林室88.1点/20年度工事施行成績 - 道水産林務部

2021-07-08付 DOTSU-NET NEWS

 道水産林務部は、2020年度の工事施行成績評定結果をまとめた。水産土木の平均点は前年度を0.3点上回る89点。森林土木は林務課発注分が0.7点上回る89.9点、森林室発注分が0.3点上回る88.1点となった。水産土木の平均点を振興局別にみ...

設計、地質調査等で上昇/評価項目別「工程管理能力」など/建管発注委託20年度成績評定

2021-07-07付 DOTSU-NET NEWS

 道建設部は、建管発注委託業務の2020年度施行成績評定結果をまとめた。業種区分別の平均点は、「設計」が93.2点で、前年度と比べて0.5点上昇。「地質調査・単純調査・測量」は92.7点で、0.4点上回った。「調査・計画」は93.1点で、0...

「良い」3割 効率化に/補正係数改定など対応検討/道建設部 週休2日工事アンケート

2021-07-07付 DOTSU-NET NEWS

 道建設部は、2020年度に実施した週休2日モデル工事のアンケート調査結果をまとめた。モデル工事の取組が「良い」と回答した労働者は約3割。休日やプライベートの時間が増加し、業務の効率化につながっているなどと効果を示す声が聞かれた。一方で、稼...