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河道掘削28キロメートル追加/全国初 気候変動考慮の見直し/常呂川水系河川整備計画案 - 開発局

 【網走発】開発局は16日、北見市内の北見芸術文化ホールで第4回常呂川河川整備計画検討会を開催し、常呂川水系河川整備計画の変更原案を示した。気候変動を踏まえた河川整備計画の見直しは全国初。目標流量については、気候変動による気温2度上昇時の検証データや2016年8月の北海道大雨激甚災害の実績流量を踏まえ、現行計画の秒速1400立方メートルを秒速1700立方メートルに見直す。これを受け、常呂川と無加川における河道掘削の施工延長が約28キロメートル追加され、合計で約48.4キロメートルとなる。

 常呂川水系河川整備計画(国管理区間)は09年2月に策定。開発局は、16年8月の北海道大雨激甚災害や、20年5月に公表した「北海道地方における気候変動を踏まえた治水対策技術検討会中間取りまとめ」を受け、同計画の見直しを進めている。
 議事では、(1)計画目標(2)河川整備の実施方針―の2点について確認した。
 (1)では、常呂川の現状と課題を確認したあと、河川整備計画の基本理念などについて協議。基本理念には、道総合開発計画、気候変動対応、予防保全の視点を盛り込んだ。同計画の対象期間は、日本平均地上気温変化予測を踏まえ、概ね30年と設定。災害の発生状況、河川整備の進捗などに合わせて随時見直すとしている。
 (2)では、気候変動を考慮した目標流量や、洪水を安全に流下させるための対策などを示した。現行計画の目標流量は、北見地点で秒速1400立方メートルとなっている。変更原案では気温2度上昇時に治水安全度を確保できるよう、16年8月の北海道大雨激甚災害における家屋の浸水被害を防止可能な流量も踏まえ、秒速1700立方メートルと設定。河道配分流量は北見地点で秒速1600立方メートル、仁頃川合流後の河口地点で秒速2000立方メートルとしている。
 目標流量の拡大を踏まえ、常呂川と無加川の河道掘削延長を約28キロメートル追加。施工延長は合計で約48.4キロメートルとなる。施工個所は、常呂川がKP1・8~KP29・4の約27.6キロメートル、KP38・2~KP39・4の約1.2キロメートル、KP50・4~KP58・0の約7.6キロメートル、KP74・6~KP86・0の約11.4キロメートル、無加川がKP0・6~KP1・2の約0.6キロメートル。社会的リスクの高い北見市街地や、現況流下能力が低く避難困難となりやすい日吉・福山地区などの流下能力の早期向上を図る。
 このほか、掘削土砂を活用した堤防整備の継続、無加川の河床低下区間における帯工等の設置の検討などを行う。
(DOTSU-NET NEWS 2021/07/19付)