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港湾等施設の検討着手/データ活用 海象変化の外力予測/気候変動踏まえた対応 - 開発局

 開発局は、気候変動を踏まえた港湾・漁港施設の在り方に関する検討を進めている。地球温暖化対策に資するアンサンブル気候予測データベース(以下、d4PDF)を活用し、波浪や高潮など、将来の海象変化を分析。将来の水位上昇や波高増大など海象変化による外力を予測し、今後の港湾・漁港施設整備の検討材料とする。

 文部科学省と気象庁のまとめた「日本の気候変動2020~大気と陸・海洋に関する観測・予測評価報告書」では、21世紀末の世界平均気温が2℃上昇または4℃上昇した場合における降水量や台風、海面水位・高潮・高波などに関する影響を分析している。
 海面水位・高潮・高波では、日本沿岸において、21世紀末には、2℃上昇シナリオで0.39メートル、4℃上昇シナリオ0.71メートル上昇することが見込まれている。
 本道においては、冬期にオホーツク海側で流氷が漂着するが、オホーツク流氷科学センターによると、気温上昇により、21世紀末には、流氷がなくなると予想。海面水位や波高への影響なども懸念されている。
 開発局は、将来予測される気候変動を踏まえた港湾・漁港施設の在り方について検討に着手。2021年3月にまとめた北海道の港湾・漁港の技術開発ビジョンに盛り込んだ。
 検討に当たっては、d4PDFを活用し、北海道沿岸の海象変化の予測手法の開発、海象変化による北海道の港湾・漁港への影響評価を実施。気候変動に伴う将来の水位上昇や、波高増大により、防波堤の嵩上げ等の施設改良が必要となることも視野に入れている。
 施設整備に要する改良コストの縮減についても検討。浚渫土砂を活用した防波堤背後盛土の設置による滑動抵抗の増大、伝達波高の低減が有効とみられる「防波堤背後盛土による抵抗力の適正な評価手法の開発」や、消波ブロックの単純な嵩上げではなく、積み方を工夫するなどした「消波ブロックの設置形状の工夫等による消波性能確認手法の開発」などに着手する。
 なお、ことし5月には関連業務として「北海道沿岸の海象変化・港湾施設機能強化検討」(寒地センター・北日本港湾・クマシロJV受注)を発注。道内の複数港湾をリストアップし、気候変動による水位上昇や波高の変化などを分析。国土強靱化に向けた港湾施設の機能強化に資する技術検討を行い、今後の北海道港湾整備に関する基礎資料とする。
(DOTSU-NET NEWS 2021/08/24付)