下流で施設整備可能に／流域安全度向上へ ２２年度適用／砂防災害復旧の制度改正 － 国交省

　国土交通省は、砂防における災害復旧で下流に新施設を整備できるよう制度を改正する。流域全体の安全度の効果的・効率的向上が目的。災害関連事業においても、下流に新たな施設を整備できるようにする。２０２２年度の適用を目指す。
　国交省は、気候変動による水災害リスク増大に備えるため、従来の河川管理者等の取組だけではなく、国、都道府県、市町村、企業、住民などあらゆる関係者により協働で水災害対策を行う流域治水を推進している。
　砂防施設についても、流域の安全度を向上させるため、流域全体を俯瞰して効果的・効率的な施設配置による災害復旧を推進していくことが求められている。
　山間部に位置する施設が被災した場合、現位置・元構造で原形復旧するよりも、新たに下流で施設を整備する方が効果的な場合が多い。
　国交省は、砂防について、現位置での原形復旧ではなく、下流に新たな施設を整備することを可能とするよう災害復旧制度を拡充する。災害関連事業においても、被害が激甚であり、災害復旧のみでは十分に効果を発揮できない場合、被災施設復旧に要する２倍の事業費の範囲内で、下流に新たな施設を整備することができるようにする。