省エネ基準適合義務化／住宅の低利融資制度創設も／政府　建築物脱炭素化法案閣議決定

　政府は２２日、脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律案を閣議決定した。全ての新築住宅・非住宅に省エネ基準適合を義務づけるほか、住宅の省エネ改修に対する住宅金融支援機構による低利融資制度を創設する。
　２０５０年カーボンニュートラルの実現に向け、省エネ化促進など経済構造の転換が強く求められている現下の情勢を踏まえ、脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律案を作成した。
　法律案は、省エネ対策の加速、木材利用の促進の２つの柱で構成。省エネ対策の加速では、全ての新築住宅・非住宅に省エネ基準適合を義務づけるほか、大手事業者による段階的な性能向上の拡充、販売・賃貸時における省エネ性能表示の推進などを盛り込んでいる。
　さらに、住宅の省エネ改修に対する住宅金融支援機構による低利融資制度の創設、市町村が定める再エネ利用促進区域内において建築士から建築主へ再エネ設備の導入効果に関する説明義務の導入、省エネ改修・再エネ設備の導入に支障となる高さ制限等の合理化などを明記している。