石塚局長 国に貢献する北海道へ／施策総動員で実現誓う／開発局 新旧局長が記者会見

　開発局の新旧局長による記者会見が２８日、札幌第１合同庁舎で行われた。石塚宗司新局長は、コロナ禍や国際情勢などの変化により食料供給や再生可能エネルギーなどの面で「北海道はますますわが国に貢献する地域となる」と強調。生産空間の維持はもとより、人流・物流ネットワーク、スマート農業を支える農業基盤整備などに触れ「様々な施策を総動員してスキームを十分に発揮しインフラ整備を進めていきたい」と力強く語った。
　石塚新局長は就任に当たり「あらためて職責の重さに身の引き締まる思い」とし、歴代の局長が積み上げてきた取組をしっかりと進めていく考えを示した。
　北海道局参事官などの要職を務め、第８期北海道総合開発計画の中間点検を担当していたことを振り返りつつ、コロナ禍、テレワーク、デジタル田園都市国家構想など社会情勢の変化により「北海道の魅力はますます高まっている」と指摘。さらに、国際情勢の変化などもあり食料供給や再生可能エネルギーの面で北海道が果たす役割が大きくなっていることを示し生産空間の維持はもとより、人流・物流ネットワーク、スマート農業を支える農業基盤整備などを進めていく考えを強調。「様々な施策を総動員してスキームを十分に発揮しインフラ整備を進めていきたい」との方針を示した。
　一方で、インフラ整備と災害対応で不可欠な存在である建設業に言及し「将来にわたり持続的に活躍できる環境整備をしっかりと考えていかなければならない」と強調。２０１６年の大雨台風災害、１８年の北海道胆振東部地震など近年大きな災害が多発していることや、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震、気候変動などに備えたインフラ整備の重要性にも触れ「災害に強い国づくりに向けた役割を果たしていきたい」とした。
　インフラ整備に当たっては「北海道知事、市町村長など地域の方々と相談しながら進めていきたい」と述べ、情報発信を含めて力を注ぐ考えを示した。
　橋本幸前局長は、在任期間中に印象に残っている出来事として知床観光船海難事故に対する網走開建などによる各種支援活動を挙げ「組織力、人材力、地域に貢献するということを象徴していた」と振り返るとともに、携わった職員に感謝の意を示した。
　北海道局長の就任に当たっては、新たな北海道総合開発計画の策定に全力を尽くす方針を示した。