夕張川下流など５地区／直轄農業２４年度調査要求地区

　直轄農業農村整備事業における道内の２０２４年度調査着手要求地区がまとまった。全５地区の内訳は、かん排事業が夕張川下流地区（岩見沢市ほか）、天塩川地区（士別市ほか）、羽幌用水地区（羽幌町）の３地区。農地再編事業が富良野西地区（富良野市）、問寒別地区（幌延町）の２地区となっている。
　夕張川下流地区では、農業用用排水施設の経年的な劣化などに伴い費用がかさむ維持管理の軽減を図るため、用水施設の再編および排水施設の整備を構想。調査に当たっては、頭首工をはじめ、用排水路や揚排水機の改修を視野に入れている。
　天塩川地区は、前歴事業で造成された用水施設の経年劣化によって維持管理に要するコスト・労力が増大。安定的な用水供給の観点からも、複数個所のダムと頭首工の改修、新設を含め用水路の整備に向けた調査を計画している。
　羽幌用水地区においては、老朽化が進む用水施設のほか、水需要・気象の変化を要因として維持管理および用水の安定供給が課題に。ダム・頭首工・用水路の改修を検討すべく調査着手を要求している。
　富良野西地区については、農地が小区画・不整形で排水不良となっていることに加え、用水路の老朽化に伴う漏水が発生。大型機械を使用し効率的に作業を行う上でも、区画整理と農業用用排水の整備が必要なため調査を計画している。
　問寒別地区では、小区画で排水不良の農地や経営耕地の分散化が効率的な作業に支障を来している。生産性の向上などを目的に、ほ場の大区画化や排水不良の解消を図る区画整理の実施を目指し調査に着手したい考えだ。