建設業「影響あり」８３％／正規・非正規とも不足感高く／道 企業経営者意識調査〈人手不足〉

　道経済部は、２０２３年７～９月期の企業経営者意識調査における一部調査結果の中間取りまとめを公表した。このうち人手不足の状況に関し、影響を受けていると回答した企業が全体で８５.２％となる中、建設業は８３.４％だった。従業員の充足の度合いをみると、不足感を示した企業の割合は正規・非正規とも建設業が最も高く、それぞれ７８.１％、５０％となっている。
　７月２４日から８月４日までの回答をもとにした７～９月期調査の中間集計で、対象企業９００社のうち３８０社が回答。今回は、原油・原材料価格高騰の影響に加え、人手不足の状況について調査を行った。
　正規従業員の充足の度合いでは「非常に不足」と「不足」を合わせた５９.１％の企業が不足していると回答した。
　建設業は全産業中最も高い７８.１％で、内訳は「非常に不足」が１１％、「不足」が６７.１％。非正規従業員も、全体の４１.３％に対し建設業が５０％と高い割合を示しており、「非常に不足」が２.８％、「不足」が４７.２％だった。
　人手不足の影響については「非常に深刻な影響を受けている」「一定の影響を受けている」と回答した企業が合わせて８５.２％に。
　建設業は「非常に深刻」が２１.７％、「一定の影響あり」が６１.７％の８３.４％に上っている。
　人手不足の影響に関する具体的な内容をみると、機会損失など「売上減少」が４８.１％と最も高く、次いで外注費・人件費のコスト増といった「利益減少」が３９.３％、「生産性やサービス等の低下」が３８.３％に。
　対策としては「賞与・賃金の引き上げ」が６６.５％、「定年延長・再雇用、採用の強化等」が４８.３％、「福利厚生の充実・働きやすい職場環境づくり」が４３％などとなった。