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最新研究応用事例 札幌から世界に発信/来年7月開催へ初の実行委/全球エネルギー水循環PJ会議

2023/09/15付 DOTSU-NET NEWS
 地球のエネルギー水循環・気候変動と人類の持続可能な発展―。来年7月に日本・札幌での初開催が決定した第9回全球エネルギー水循環プロジェクト国際会議の第1回札幌実行委員会(委員長・山田朋人北大大学院工学研究院教授)が14日、札幌市内の北海道河川財団で開かれた。規約や会計規則を決定したほか、コンセプト、プログラム等を確認。エネルギー・水循環、気候変動分野において日本が先駆的に進めてきた最新の研究と社会での応用事例を北海道・札幌から世界に向けて発信していくことや、分野や地域の垣根を越えた高度な連携の機運を高めることなどを申し合わせた。さらに一般向けの催しなどを通じ、道民をはじめとする国民全体の気候変動や防災への意識醸成にもつなげていくことを共有した。

 地球温暖化問題と気候変動の将来予測が全世界の喫緊の課題となる中、全球エネルギー水循環プロジェクト国際会議では、当該分野で国際的に活躍する世界各国の研究者が集結。全球スケールおよび地域スケールでのエネルギーや水の挙動に関する最新の研究成果を共有し、議論する場となる。
 冒頭、山田委員長は、国際会議が概ね2~5年に1度、欧米諸国を中心に各国で開かれてきたことを説明。日本・札幌での開催が今回初となることにも言及した上で「日本は先進国の中で科学技術が進んでいるにもかかわらず、自然外力の大きさから災害が多い状況。こうした観点から、世界に貢献することをこれまで以上に発揮できるような場面としていきたい」との考えを示した。
 このあと、規約や会計規則を決定したほか、開催企画書、コンセプト、プログラム案などを確認。会議は、7月8日から12日までの5日間にわたって京王プラザホテル札幌で開催する。
 現時点のシナリオ案をみると、7日の市民向けプレイベントを経て、8日から水循環・極端降雨、災害リスク低減・水問題の解決等をテーマとした招待講演、各種セッションを実施。気候変動に対応した社会資本整備、流域治水の取組、グリーンインフラ等の見学も行い、日本における気候変動への社会実装をPRするとともに、開催地である北海道・札幌の魅力を発信するとしている。
 今後は、演題の募集や事前参加登録、関係行政機関との調整などの作業を予定。会議プログラムとスケジュールについては、ホームページで詳細を随時更新していく。
 終了後、報道陣の取材に応じた山田委員長は、日本が他国よりも気候変動等に関する研究や政策への反映が進んでいる状況を説明。産学官連携によって学術的な成果を上げているとし「こうした取組を世界に発信していけたら」と述べた。

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