ＰＣａ製品導入を促進／車両運搬可能な規格は原則化／コンクリ構造物施工で道農政部

　道農政部は、農業農村整備事業におけるコンクリート構造物の施工に当たって、プレキャスト製品のさらなる導入促進を図る。災害復旧工事を除き、車両による運搬が可能な規格のものについては原則プレキャスト化。１４日以降に設計を実施する業務から適用しており、同部では「取組を通じて建設業の２０２４年問題にも対応していきたい」と話している。

　同部ではこれまでも、コンクリート構造物の施工に関し、現場打ち、プレキャストコンクリート製品のメリットを踏まえながら現場条件に応じた手法を採用。一方で、来年４月に迫る時間外労働の上限規制の適用や、建設現場における技能者不足など、業界を取り巻く課題への対応が求められている。
　工事現場における一層の業務効率化が重要との認識のもと、同部は災害復旧工事以外の農業農村整備事業でコンクリート構造物の施工を原則プレキャスト化。生産性・安全性の向上や工期の短縮、施工管理の負荷軽減などを図る。
　対象は、特殊車両を含め車両運搬が可能なコンクリート構造物で、断面内で分割せず運搬できる規格。海岸・河川で使用する土地改良事業等工事積算基準で定める消波根固めブロック製作などは除いている。
　基礎杭との剛結が必要な構造物や、既設施設との接続など、特殊形状への対応を要する場合は現場条件等を考慮して検討。事前の輸送ルート調査の徹底や関係者間における各種条件の調整などを踏まえ輸送の可否を判断した上で、製作や現場工程を考慮した特殊車両の申請手続きなどを行う。