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早期確認型査定を初試行/技術職員の負担軽減など効果/道建設部 8月滝上町豪雨災で

2023/11/09付 DOTSU-NET NEWS
 道建設部は、8月4日から6日にかけて滝上町で発生した豪雨災害の査定に当たり、早期確認型査定を初試行した。大規模災害時における査定手続きのさらなる効率化を図るために、国土交通省が前年度から全国自治体を対象に実施しているもの。道でも今回の試行を経て「町技術職員の負担軽減などが図られた」と効果を確認している。
 国交省はこれまで、早期査定に向け設計図書の一部を簡素化するなどの取組を実施している。一方で、従来の方式では査定後に詳細設計を行うため、後に設計変更が必要になるなど、工事の着手までには時間を要する等の課題がある。
 これを受け、特に大規模災害のさらなる手続きの改善を図るために、前年度から全国自治体を対象に早期確認型査定の試行を開始している。
 早期確認型査定では、査定を前査定と後査定の2回に分けて実施する。前査定では、被災の事実と復旧範囲など基本事項のみを確定する。申請金額は、積算が不要な被害報告額を使用し、図面は起終点や被災断面・範囲が分かる写真を用いる。前査定の後に、決定した起終点で詳細な測量や設計を実施。工事発注と同じ積算で金額を算定し、後審査を受検する流れとなっている。
 従来の方式と比べると、早い段階から詳細設計等を行い、金額を確定させるため、早期の着工が期待されている。
 建設部では、8月4日から6日にかけて滝上町で発生した豪雨災害の査定に当たり、同町へ打診を行い、初となる早期確認型査定を実施した。前査定は9月中旬、後査定は10月末に行い、査定を完了させた。道建設部の担当者は「町技術職員の負担軽減が図られた」と取組の効果を話している。

 同査定は2023年公共土木施設災害第3次査定結果として、市町村施工分5ヵ所5295万円で、取りまとめている。
 査定概要はつぎのとおり。
◆市町村施工分
▼滝上町
◇河川
▽滝の上十線川=右岸61.3メートル―連節ブロック244平方メートル敷設替65平方メートル
▽滝の上十線川=左岸19.2メートル―連節ブロック96平方メートル敷設替8平方メートル
▽滝の上十線川=左岸13.8メートル―連節ブロック63平方メートル敷設替10平方メートル
▽滝の上十線川=左岸9.5メートル―連節ブロック41平方メートル、値固27平方メートル0.5トンブロック33個
▽滝の上十線川=左岸18.7メートル―連節ブロック91平方メートル、値固61平方メートル0.5トンブロック75個

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