自動運転の機運醸成／除雪車自動化など取組内容共有／道自動車安全技術検討会議

　第１５回北海道自動車安全技術検討会議が１４日、ＴＫＰ札幌ビジネスセンター赤れんが前で開かれた。オンラインを合わせて約７０人が参加。東日本高速道路（株）北海道支社による準天頂衛星を活用したロータリ除雪車の自動化をはじめ、関係機関の取組内容を共有することで、自動運転に係る実証試験の円滑化や研究開発の促進に向けた機運醸成を図った。
　検討会議は、本道のポテンシャルを生かして各種社会課題の解決に貢献するとともに、研究開発面から自動車産業の一層の集積を促進することを目的に２０１６年に設置。産学官の連携のもと各種情報共有を図っており、道が事務局を担当している。
　中島俊明経済部長は、岸田文雄総理が先日行った施政方針演説で２５年度に全ての都道府県で自動運転の社会実験実施を目指す考えを示したことに言及。道内でも各地で取組が加速しているとした上で「会議を通じ社会実装に向けた取組が一層促進されるよう期待する」と述べた。
　このあと、当別町事業推進課の米内勝利主幹が「ロイズタウン駅周辺の賑わい創出に向けた自動運転ＥＶバスの実証運行」、東日本高速道路道支社技術企画課の栗田裕樹課長代理が「準天頂衛星システムを活用したロータリ除雪車の自動化と運用開始」、苫小牧市まちづくり推進課の須藤夏菜子主査が「市における自動運転の取組」と題して講演した。
　栗田課長代理は、ロータリ除雪車自動化の開発に至った経緯や昨シーズンに実施した冬期試験の内容を紹介。今冬期から道央道岩見沢ＩＣ～美唄ＩＣ間で運用を開始しており、引き続き技術面での改良や機能向上に向けたフォローアップを予定しているとした。