基本的な方針原案作成／希望する全外国人に機会確保／道 地域日本語教育の推進で

　道総合政策部は、北海道における地域日本語教育の推進に関する基本的な方針の原案を作成し、１７日の道議会総合政策委員会に報告した。日本語教育を受けることを希望する全ての外国人住民の教育機会を確保するもので、計画期間は本年度からの５ヵ年。外国人労働者が増加する本道の建設業界にとっても重要な施策となりそうだ。
　本道における在留外国人数は、２０２３年１２月現在で過去最高の５万６４８５人に上っている。一方、日本語教室の設置数は２５市町村で４２ヵ所にとどまっており、専門家はボランティアスタッフの高齢化や指導員の不足も課題として指摘している。
　こうした状況を踏まえ、道は本年度、北海道における地域日本語教育の推進に関する基本的な方針の策定に向けた検討に着手。多文化共生社会の実現を図るため、日本語教育に関する施策を総合的・効果的に推進することを目的としており、学習を望む全ての外国人住民の教育機関を確保する。

　計画期間は本年度からの５ヵ年。具体的な取組をみると、日本語教室の開設に係る支援やＩＣＴを活用した学習機会の促進、公立学校における受け入れ・支援体制の構築などが案として示されている。
　きょう１８日から７月１７日にかけて、パブリックコメントと市町村への意見照会を実施。７月下旬の本年度第２回日本語教育推進会議で基本方針の最終案を取りまとめ、８月６日の道議会総合政策員会で確定させる。８月下旬の策定・公表を目指しており、外国人労働者が増加する道内建設業においても、今後の動向を注視する必要がある。