トップページ > DOTSU-NET NEWS一覧 > DOTSU-NET NEWS詳細

緊急調査の在り方検討/年度内にも手引改定へ/大規模土砂災害緊急対策委 - 国交省

2025/09/30付 DOTSU-NET NEWS
 国土交通省は、大規模土砂災害の緊急対策の強化に関する検討委員会を立ち上げ、29日に東京都内で第1回会合を開いた。能登半島地震および奥能登豪雨で得られた教訓等を踏まえ、土砂災害防止法に基づく緊急調査の在り方などを検討していく方向性を共有。会合では「先発災害発生後の後発災害に備えた対応方針の検討が必要」「緊急調査の着手判断、緊急情報の発出判断を段階的に実施する仕組みの検討が必要」との指摘があった。次回会合を経て、年度内にも緊急調査の手引を改定する方針としている。

 検討委員会は、河道閉塞や火山噴火等に伴う大規模土砂災害発生時における緊急的な調査、応急対策等について、これまでの国交省等の取組を検証し、対応能力の強化が必要な取組の検討を行うことを目的に設置した。
 報告・確認事項は「河道閉塞による湛水および湛水を発生原因とする土石流」「火山噴火による降灰等の堆積物の降水を発生原因とする土石流」「その他、大規模土砂災害を発生させ得る事象」としている。
 検討していくべき課題案では、危険度の評価に当たって「河道閉塞の危険度評価については、高さ以外の判定項目(河床勾配、堤体の形状や性質など)についても検討が必要」「対応の優先順位付けの要件を明確化することが必要」との声も。調査手法に関しては「レーザ測量、UAVや人工衛星などのリモートセンシング技術の活用、SfM解析による点群データの作成など様々な技術を有効活用し、調査の精度向上・迅速化・効率化を図ることが必要」との指摘が寄せられた。
 対応体制では「緊急調査の着手要件を満たさない場合においても、中間レベルの情報を発する仕組みの構築が必要」「氾濫範囲を想定する際には、リスクを多段階で評価して図示するなど、情報を受け取る側にリスクを正確に伝える工夫が必要」などが課題として示された。
 今後は、来年2、3月ごろに次回会合を開き、緊急調査の手引の改定等を行う予定。26年度も上期、下期に2回会合を開き、検討委員会としての取りまとめを行い、大規模土砂災害危機管理計画、火山噴火緊急減災対策砂防計画策定ガイドラインの改定等を予定している。

その他のDOTSU-NET NEWS 一覧

土木工事等 65者程度で調整/例年11月上旬に発表/25年度工事等優秀業者表彰 - 道建設部

2025-09-29付 DOTSU-NET NEWS

 道建設部は近く、2025年度工事等優秀業者表彰の受賞者選考に着手する。例年の状況をみると、11月上旬にも受賞者を発表し、土木部門の授賞式は12月ごろから各建管で順次執り行われるもよう。今後の協議によっては流動的な要素を含むが、受賞者数に大...

前年同期比2件増7件/業種別 建築コンサル3件/6月末建コン等業務低入札落札 - 開発局

2025-09-29付 DOTSU-NET NEWS

 開発局における建設コンサルタント等業務で、低入札価格調査基準価格を下回って落札(以下、低入札落札)した件数は、2025年度6月末時点で7件となっている。本紙集計によるもので、前年度同期と比較して2件増。基準価格が設定された競争入札全体に占...

基盤強化など4点提示/インフラを効果的に活用/国の第6次社重点素案

2025-09-26付 DOTSU-NET NEWS

 国の第6次社会資本整備重点計画(以下、社重点)の素案がまとまった。インフラ政策の“羅針盤”として「強靱な国土が支える持続的で力強い経済社会」「戦略的・計画的な社会資本整備を支える基盤の強化」など四つの重点目標を提示...

アンケート調査を実施/課題明らかにし取組強化/道建設部 週休2日等各種取組で

2025-09-26付 DOTSU-NET NEWS

 道建設部は、週休2日工事やICT活用モデル工事などの各種取組に関し、2025年度の実施状況を確認するためのアンケート調査を実施している。現状の課題や成果を明らかにし、今後の取組強化に結び付けることが目的。建設管理課のホームページに設定され...

若者に届け 業界PRを一手に/初弾は縦型ショートドラマ/道建協等8者がCIC設立

2025-09-25付 DOTSU-NET NEWS

 北海道建設業協会(岩田圭剛会長)や北海道舗装事業協会(中田隆博会長)など8者は、建設業の魅力発信を専門に手がける新媒体として「建設イノベーション・コンソーシアム」(CIC)を設立した。建設産業全体を応援・PRするため、業界を横断した広報や...

0.2P下降 84.9%/本紙集計 4開建で下回る/開発局 6月末業務平均落札率

2025-09-25付 DOTSU-NET NEWS

  開発局所管発注業務における2025年度6月末平均落札率が、本紙集計でまとまった。全体では84.9%となり、前年度同期と比較して0.2ポイント下降。札幌、小樽、網走、留萌の4開建で下降した。業種別にみると、土木関係コンサルは0....

10建管で1457件/札幌201件、函館173件/インフラゼロカーボン試行 - 道建設部

2025-09-24付 DOTSU-NET NEWS

 道建設部は、2024年度における北海道インフラゼロカーボン試行工事に関し、建管別の取組状況をまとめた。10建管を合わせ、1457件の工事で試行。建管ごとの試行件数は札幌が201件と最も多く、以下、函館が173件、帯広が163件、網走が15...

精鋭各社 復旧に奮闘/釧路・帯広等で土砂流出/道内初の線状降水帯

2025-09-24付 DOTSU-NET NEWS

 道内で初となる線状降水帯が21日未明、釧路および十勝地方で発生し、甚大な被害をもたらした。札幌管区気象台の発表によると、1時間当たりの降水量は、釧路市音別町で午前3時10分ごろまでに75.5ミリと、1976年の統計開始から過去最大を更新し...